三笘はトップコンディションをまだ取り戻していない
迎えた69分。ジョアン・ペドロからのスルーパスを受けた三笘は、ドリブルでエリア内に切り込む。再びディサシに仕掛けて、素早い切り返しでしりもちをつかせて抜き去ったものの、カバーに入ったチアゴ・シルバに止められてシュートまでは持ち込めなかった。
【動画】「えっぐ」「化け物」と反響!チェルシーDFをPA内でぶち抜いた三笘のキレキレドリブル
1点を守ろうとしたチェルシーのマウリツィオ・ポチェッティーノ監督は、72分にフォワードのニクラス・ジャクソンに代えてウィングバックのイアン・マートセンをピッチに送り込み、日本代表ウィンガーにディサシと2人で対応するように指示をする。
それでも三笘は必死にゴールを目指し続けた。マートセンを抜き去り中央へパスを入れる場面も数回あったが、そのほとんどで、ボールは2枚目の壁となったディサシやエリア内の中央に陣取ったシルバによって、クリアされてしまう。
87分、後方からのスルーパスに反応した三笘がエリア内に走りこみ、マートセンと競り合い。引っ掛けられて倒されたのだ、と猛然とアピールしたものの、PKの判定はなかった(実際には、シミュレーションを取られてもおかしくないくらいに、PKの可能性は低かったのだが……)。
3点目を奪ってからのチェルシーは、リスクを冒して攻める必要性はまるでなく、人数をかけて守り続けた。数的不利な状況だったとはいえ、シーガルズはその強固な守備を崩せずにいた。何度も何度もボックス内にクロスを入れたが精度は低く、三笘のボールもディフェンダーに跳ね返し続けた。CFのエバン・ファーガソンもまた、若さのためか、効果的な動きがまるでできなかった。それも点が奪えない要因だった。
最終的には、アディショナルタイムにパスカル・グロスからのコーナーキックを頭で合わせたペドロが2点目を奪ったが時すでに遅し。2-3でブライトンは敗れた。
【動画】「えっぐ」「化け物」と反響!チェルシーDFをPA内でぶち抜いた三笘のキレキレドリブル
1点を守ろうとしたチェルシーのマウリツィオ・ポチェッティーノ監督は、72分にフォワードのニクラス・ジャクソンに代えてウィングバックのイアン・マートセンをピッチに送り込み、日本代表ウィンガーにディサシと2人で対応するように指示をする。
それでも三笘は必死にゴールを目指し続けた。マートセンを抜き去り中央へパスを入れる場面も数回あったが、そのほとんどで、ボールは2枚目の壁となったディサシやエリア内の中央に陣取ったシルバによって、クリアされてしまう。
87分、後方からのスルーパスに反応した三笘がエリア内に走りこみ、マートセンと競り合い。引っ掛けられて倒されたのだ、と猛然とアピールしたものの、PKの判定はなかった(実際には、シミュレーションを取られてもおかしくないくらいに、PKの可能性は低かったのだが……)。
3点目を奪ってからのチェルシーは、リスクを冒して攻める必要性はまるでなく、人数をかけて守り続けた。数的不利な状況だったとはいえ、シーガルズはその強固な守備を崩せずにいた。何度も何度もボックス内にクロスを入れたが精度は低く、三笘のボールもディフェンダーに跳ね返し続けた。CFのエバン・ファーガソンもまた、若さのためか、効果的な動きがまるでできなかった。それも点が奪えない要因だった。
最終的には、アディショナルタイムにパスカル・グロスからのコーナーキックを頭で合わせたペドロが2点目を奪ったが時すでに遅し。2-3でブライトンは敗れた。
アディショナルタイムの合計は15分。非常に長かった試合では、ビデオ判定や疑惑のPK、多くの混乱も生じた。試合後のピッチでは両チームの一部の選手たちが激しく言い合いをして、押し問答にもなっていた。様々なドラマがあったが、数的優位に立ちながらもシーガルズは勝点3を奪うことができなかったのだ。
三笘は、怪我からの復調の兆しを見せたものの、トップコンディションはまだ取り戻してはいない。それでもサポーターは22番に大きな期待を抱いてしまう。昨季に南イングランドのクラブに合流してから62試合に出場して、その間に13ゴール・13アシストを積み重ねてきた選手に、期待しないわけにはいかないのだ。
現時点では、クラブのベストプレーヤーの一人であることは変わらず、今後もしばらくは同じ状況が続くはずだ。しかし、このまま結果が出なければ、今後は批判の対象になりうる可能性も当然ある。
もともと三笘は2021年に250万ポンド(約4億5000万円)という、プレミアリーグでは格段の安値で獲得してきた選手だった。しかしながら、現在その価値はおそらく最低でも20倍以上のものになっているはずだ。それだけでもすごいことなのだから、シーガルズファンには我慢してもらいたい。まだ怪我も癒えたばかりであり、これから多くのゴールを見せてくれるはずだ。
取材・文●リッチー・ミルズ(ブライトン番記者)
翻訳●松澤浩三
「質の高いクロスを上げれば終わりの話。できていないのが不甲斐ない」三笘薫がチェルシー戦後に語った“現状”。気になるコンディションは「もう大丈夫、問題ないです」【現地発】
三笘は、怪我からの復調の兆しを見せたものの、トップコンディションはまだ取り戻してはいない。それでもサポーターは22番に大きな期待を抱いてしまう。昨季に南イングランドのクラブに合流してから62試合に出場して、その間に13ゴール・13アシストを積み重ねてきた選手に、期待しないわけにはいかないのだ。
現時点では、クラブのベストプレーヤーの一人であることは変わらず、今後もしばらくは同じ状況が続くはずだ。しかし、このまま結果が出なければ、今後は批判の対象になりうる可能性も当然ある。
もともと三笘は2021年に250万ポンド(約4億5000万円)という、プレミアリーグでは格段の安値で獲得してきた選手だった。しかしながら、現在その価値はおそらく最低でも20倍以上のものになっているはずだ。それだけでもすごいことなのだから、シーガルズファンには我慢してもらいたい。まだ怪我も癒えたばかりであり、これから多くのゴールを見せてくれるはずだ。
取材・文●リッチー・ミルズ(ブライトン番記者)
翻訳●松澤浩三
「質の高いクロスを上げれば終わりの話。できていないのが不甲斐ない」三笘薫がチェルシー戦後に語った“現状”。気になるコンディションは「もう大丈夫、問題ないです」【現地発】