【名古屋】シモビッチとは何者か? 開幕戦で結果を残した"規格外FW"の可能性を探る

カテゴリ:Jリーグ

今井雄一朗

2016年03月03日

ファウル覚悟のラフプレーが増えた時に、どんな反応を示すかは未知数だ。

矢野の柔らかいクロスに合わせてヘディングを叩き込む。この高さは、シモビッチの特長の一部分に過ぎない。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 そしてなにより、シモビッチが優れているのが、メンタル的にも好人物であること。明るくオープンな性格は、矢田旭や松田力など同年代の選手に限らず広く愛されており、最近では覚えたてのジャンケンで紅白戦の陣地取りを任され笑いを誘ったりもしている。

 オープンな心は、人の意見もよく聞くという特性に通じるところがあり、前線で連係を築く永井謙佑や田口泰士、矢田らとピッチで話し合う姿は日常茶飯事。「ロビン(・シモビッチ)はこちらの言うことを聞く耳を持っているんですよ」とは矢田の言葉だ。
 
 さらに、日本食もほぼOKなうえに、まずはトライする好奇心旺盛なところも、国外リーグでプレーする外国籍選手にとってはプラス材料。生活にストレスを感じることがないのは、パフォーマンス向上に影響する部分だからだ。

 手放しで褒めているように感じるかもしれないが、現状では特に問題点がないのは事実である。

 パスサッカーの担い手として獲得されたシモビッチは、新加入記者会見でも「身長だけで見てほしくないね」とオールラウンダーであることを強調した。

 ただ、実際にロングボールが多くなった磐田戦後には、「ゴールキックは飛んでくるわけで、そのなかで私はターゲットとして高さを活かしていくだけでした。ロングボールの数としても、そんなに多いとは感じませんでした」と実に殊勝に現実を受け止めた。規格外のセンターフォワードにして生粋のチームプレイヤーでもあるとくれば、活躍は約束されたようなものである。

 気がかりなのは、JリーグのDFたちは、得てしてこうした規格外の選手には、激しさが先に立つきらいがあることだ。以前、名古屋に所属していたジョシュア・ケネディが、JリーグのDFたちを評して「みんなダーティだよ」と真顔で語っていたことを思い出す。

 正当な激しさは、シモビッチも望むところだろう。しかし、ファウル覚悟のラフプレーが増えた時に、どんな反応を示すのかは、まったくの未知数だ。願わくば、彼が伸び伸びと躍動し、フェアな激しさのなかで得点王争いをする姿が見たいが、果たして……。
 
取材・文:今井雄一朗(スポーツライター)
 
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