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長年在籍した鹿島から北九州に移籍した30代、海外挑戦を決断した40代。「本当にやり切った」と清々しい気持ちでセカンドキャリアに【本山雅志の生き様:後編】

カテゴリ:Jリーグ

元川悦子

2023年11月22日

家業を手伝いながら現役復帰を目ざす

北九州には2016年から4シーズン在籍。怪我に悩まされたが、円熟のプレーでチームを下支えした。(C)SOCCER DIGEST

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 かつて柳沢が京都サンガF.C.へ赴き、岩政もBECテロ・サーサナへ移籍したなか、本山も2015年限りで18年間在籍した鹿島を退団。故郷のクラブ、ギラヴァンツ北九州へ新天地を求める決断をした。家族思いの本山だけに、「地元で両親にプレーを見せたい」と考えてのことだったのだろう。

 その北九州では4シーズン、プレーした。最初の2016年はJ2で36試合に出場し、攻撃の主軸として活躍したが、J3降格を強いられた2017年は膝の負傷の影響でシーズンを棒に振る格好になった。

 2018年は9試合に出たが、19年はリーグ戦出場ゼロ。40歳の節目を迎えたシーズンに、プロ入り後初めての出番なしという苦境に直面することになった。

 そして同年末には契約満了。1年前に小笠原満男、この年に播戸竜二が現役引退し、長くピッチに立ち続けた黄金世代の面々が第2のステージに進み始めるなか、本山も自身の今後を真剣に考えたはずだ。

 それでも、生粋のサッカー小僧はキャリアに終止符を打たなかった。コロナ禍の2020年は家業の鮮魚店を手伝いながら現役復帰を目ざし、21年に海を渡る決断をする。
 
 その先はマレーシアのクランタン・ユナイテッドFC。42歳になろうかという時期の初めての海外移籍に多くの人々が驚かされただろうが、本山本人にとっては「楽しいサッカー」を追い求めた結果だったのではないか。

 実際、黄金世代の面々を見ると、酒井友之も30代になってインドネシアへ赴いたし、加地亮も30代半ばになってMLSのチーバスUSAへ移籍している。高原直泰(沖縄SV)は未知なる沖縄へ行ってクラブを立ち上げ、永井雄一郎(KONOSU CITY FC)もはやぶさイレブンや現クラブでプレーを続ける選択をしている。

 様々な環境で自分らしい生き様を追い求めるというスタンスは、黄金世代に通じるものなのかもしれない。

 本山も「オリジナルの人生」を探し求め、40代で初めて海外挑戦に踏み切った。本来ならば、99年ワールドユースの後に欧州ビッグクラブヘ行っても不思議ではない逸材にしてみれば、一度も海外に行かずしてキャリアを終えられなかったのかもしれない。
 
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