全てのサッカー少年に伝えたいこと
ここまでの話を聞くかぎり、やはり酒井選手はプロの鑑だ。鉄のメンタルを携える彼なら、おそらくプロフットボーラー以外の仕事をしていたとしても大成功しただろう。しかし、本人は「いや、いや、いや(笑)。分からないですね(笑)」とかぶりを振る。
「サッカー選手って、周りからしたらキラキラしている職業に見えます。でも、僕らがどこかの会社にポンっと入ったらパソコンなんていじれないし、企画書も作れない。自分が別の分野で働くとなったら現時点で何もできないわけですよ。人間性だけで上手くいくなら、みんな苦労してないよねって、そう思います。だから、僕らフットボーラーが特別なわけじゃなくて、一人ひとりが特別。そういうリスペクトを携えて、僕は他の方と接しています」
ただ、「どこに行っても同じように努力はしている」と酒井選手は力強く言う。
「率先してやる、学ぶ、誰かのことを見て盗む、これまでサッカー選手としてやってきたスタンスを貫くだけです。そこさえ変えなければ、(他の分野でも)大きな失敗はしないかなと。そもそも学ぶことは好きで、飽きたりしない性格なので、何かを成し遂げるまで続けられる自信はあります」
結局、何をやるにしても努力、忍耐は必要なのだろう。
「中学生や高校生によく話すことがあります。たとえプロフットボーラーになれなくても、そこを目指してやってきた取り組みは無駄にならない。次のステージで絶対に役立つと」
「サッカー選手って、周りからしたらキラキラしている職業に見えます。でも、僕らがどこかの会社にポンっと入ったらパソコンなんていじれないし、企画書も作れない。自分が別の分野で働くとなったら現時点で何もできないわけですよ。人間性だけで上手くいくなら、みんな苦労してないよねって、そう思います。だから、僕らフットボーラーが特別なわけじゃなくて、一人ひとりが特別。そういうリスペクトを携えて、僕は他の方と接しています」
ただ、「どこに行っても同じように努力はしている」と酒井選手は力強く言う。
「率先してやる、学ぶ、誰かのことを見て盗む、これまでサッカー選手としてやってきたスタンスを貫くだけです。そこさえ変えなければ、(他の分野でも)大きな失敗はしないかなと。そもそも学ぶことは好きで、飽きたりしない性格なので、何かを成し遂げるまで続けられる自信はあります」
結局、何をやるにしても努力、忍耐は必要なのだろう。
「中学生や高校生によく話すことがあります。たとえプロフットボーラーになれなくても、そこを目指してやってきた取り組みは無駄にならない。次のステージで絶対に役立つと」
本気でプロサッカー選手を目指す。そこに真剣に打ち込むスタンスこそに価値があるのである。
「なれるかなれないかが重要じゃなくて、プロを目指す行為そのものに意味があるんです。みんながみんなプロになれるわけじゃないんです。10人中、2人、いや、1人かもしれない。厳しい世界なんです。だから中途半端に練習している子は、おそらく社会に出てからもダメかと。でも、サッカー選手になるために一生懸命頑張ってきた子はプロになれなくてもその後の人生は上手くいくはず。サッカー選手になれなかったことが失敗じゃなくて、その後の成功を掴むためにやれるものをしっかりとやるべきなんです」
この考えを、今プロを目指している子どもたち全員に伝えたい。
何度も言うが、酒井高徳は真のプロフェッショナルだ。改めて、確信する。この男にインタビューして正解だった。
<了>
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
<選手プロフィール>
酒井高徳(さかい・ごうとく)
1991年3月14日生まれ、新潟県出身。176センチ、74キロ。三条SSS-レザーFCJrユース-新潟ユース-新潟-シュツットガルト(ドイツ)-ハンブルク(ドイツ)-神戸。ワールドカップ参戦2回(14年、18年)。12年のロンドン五輪にも出場と、国際経験が豊富。Jリーグ屈指のDFで、プレーはもちろんメディアへの対応も一流である。
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この考えを、今プロを目指している子どもたち全員に伝えたい。
何度も言うが、酒井高徳は真のプロフェッショナルだ。改めて、確信する。この男にインタビューして正解だった。
<了>
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
<選手プロフィール>
酒井高徳(さかい・ごうとく)
1991年3月14日生まれ、新潟県出身。176センチ、74キロ。三条SSS-レザーFCJrユース-新潟ユース-新潟-シュツットガルト(ドイツ)-ハンブルク(ドイツ)-神戸。ワールドカップ参戦2回(14年、18年)。12年のロンドン五輪にも出場と、国際経験が豊富。Jリーグ屈指のDFで、プレーはもちろんメディアへの対応も一流である。
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