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「自分はまだまだ。インパクトが少ないなって思っちゃう」酒井高徳が自らの存在意義について持論を展開「極論を言うと、400試合出ても…」

カテゴリ:Jリーグ

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2023年11月25日

「絶対に違うでしょ」完全否定の理由

ワールドカップ本大会での出場は18年のポーランド戦のみ。酒井曰く「悔いしかない」写真:Getty Images

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 プロフットボーラーが「夢の職業」と言われているからこそ、酒井選手は「自分のパフォーマンスがみんなに伝わっているか」にこだわっているのだろう。そこで、ひとつの疑問が浮かぶ。果たして、酒井選手は子どもに夢を与えられるプレーヤーになっているのか、と。ストレートに質問を投げかけると、本人は「どうなんですかね」と少し困った顔をしたが、直後に「でも…」と話しはじめた。

「有難いことに、親族、友人、ファン・サポーターの中には、自分のことを好きでいてくれて、『高徳選手みたいになりたくて』とサッカーをしているお子さんのことだったり、僕のプレーを真似しているとか、同じ背番号をつけているとか、そういう話をよく聞くので、数は少ないかもしれないけど子どもたちに勇気や希望を与えているのかなと。その中の誰かがいずれプロになって、僕を超えてくれたら、とても嬉しいですよね」

 “高徳選手みたいになりたい”という子どもがいてくれるだけで、「選手としての役割は果たせているのかな」と酒井選手は言う。  

 ある意味、子どもの模範となれているわけだから、やはり酒井選手はプロフットボーラーとして成功者の部類に入るのではないだろうか。しつこいのは承知で、改めて酒井選手に問いかける。遠慮気味なトーンで。

「子どもに夢を与えている点を踏まえると、酒井選手は成功者ですよね?」

それへの反応は凄まじく早かった。
 
「いや、違うでしょ(笑)。絶対に違うでしょ。いや、ないですね。全然ないですね」

 そこまで否定しなくても…。子どもに夢を与えている点で、あなたは十二分に立派なフットボーラーですよ、そう心の中で反論してみる。それを察してか、彼は持ち前の笑顔を見せながら口を開く。

「子どもたちに取って格好いい存在、凄い選手になれているかもしれません。でも、それはそれ。自分が成功者だと思ったことは一度もないです」

 この男にとっての成功とは何を指すのか。俄然興味が湧いてきたのは、その点だった。

<パート4に続く>

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

<選手プロフィール>
酒井高徳(さかい・ごうとく)
1991年3月14日生まれ、新潟県出身。176センチ、74キロ。三条SSS-レザーFCJrユース-新潟ユース-新潟-シュツットガルト(ドイツ)-ハンブルク(ドイツ)-神戸。ワールドカップ参戦2回(14年、18年)。12年のロンドン五輪にも出場と、国際経験が豊富。Jリーグ屈指のDFで、プレーはもちろんメディアへの対応も一流である。

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