監督交代の是非はさて置き、少なくとも勝点1を取れた試合で絶対にやってはいけないゴールを相手に与えて負けてしまったのは紛れもない事実だ。良い守備なしに良い攻撃もできないわけで、今回の敗戦を「大宮の守備が良かったから」のひと言で済ませてはいけない。敗因はずばり、守備の甘さにあったのだ。
昨季までとことん守備にこだわっていたFC東京が、ディフェンスの甘さを突かれて敗れる。森重、東のやりきれなさもそういうところに原因があるのではないだろうか。
大宮戦の出来で判断するかぎり、城福監督が目指すアクションフットボールはまだ見えてこない。「そう簡単なものではない」と指揮官は言うが、J1制覇を本気で目指すならリーグ戦での連敗は許されないだろう。3月1日のACL・ビン・ズオン戦に仮に敗れるようなことがあれば、緊急事態。FC東京は今季最初の正念場を迎えている。
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)