「クオリティを2度炸裂させただけ」クラシコで衝撃2発のベリンガム、スペイン人記者が感嘆した“凄み”。「敵サイドはたった2回のチャンスをモノしただけだと口にするが...」【現地発】
カテゴリ:メガクラブ
2023年11月04日
アディショナルタイムは選ばれし者が登場する時間帯だ
ジュードはそうした星の下に生まれた人間であることは間違いないが、そもそもそのスター性というものは一体どういうものだろうか?こぼれ球に反応するのにボックス内に一人で現れるのがなぜ他の誰かではなく彼なのか、考えたことがある人はいるだろうか?ジュードのボールとの関係は並外れているが、スペースとの関係をもっと詳細に観察する必要があるかもしれない。
なぜジュードは、人生において失うものが何もない不幸な人間のように足を出すために数センチの空間だけで事足りたのか、なぜアディショナルタイムに、この試合で最も危険な男が、試合中マンマークに晒され、さらにその周囲の3人にも監視されていたにもかかわらず、マルク=アンドレ・テア・シュテーゲンが守るゴール前に小鳥のようにフリーで現れ、ルーズボールに詰めたのか。
スペースをアタックするというよりも、そのアクションに移る前に自らのスペースを確保し、気配を隠し、劣勢に立たされているように見せかけ、視界から消え、そして相手が気づいたときには、最も予想していなかった場所に顔を出して期待していたことをやってのける。
クラシコを巡り様々な意見が飛び交っているが、私を最も喜ばせるのは、他の多くの選手がもっと良いプレーを見せていた中、ジュードはたった2回のチャンスをモノにしただけだといった類の敵サイドが口にするコメントだ。
なぜジュードは、人生において失うものが何もない不幸な人間のように足を出すために数センチの空間だけで事足りたのか、なぜアディショナルタイムに、この試合で最も危険な男が、試合中マンマークに晒され、さらにその周囲の3人にも監視されていたにもかかわらず、マルク=アンドレ・テア・シュテーゲンが守るゴール前に小鳥のようにフリーで現れ、ルーズボールに詰めたのか。
スペースをアタックするというよりも、そのアクションに移る前に自らのスペースを確保し、気配を隠し、劣勢に立たされているように見せかけ、視界から消え、そして相手が気づいたときには、最も予想していなかった場所に顔を出して期待していたことをやってのける。
クラシコを巡り様々な意見が飛び交っているが、私を最も喜ばせるのは、他の多くの選手がもっと良いプレーを見せていた中、ジュードはたった2回のチャンスをモノにしただけだといった類の敵サイドが口にするコメントだ。
何年も前に「我々は試合内容では大きく上回っていた。しかし、相手チームは1、2度ペナルティエリア内へ攻め込み、得点に繋げた」という敵将の敗戦の弁を耳にして以来、私はいつもこの種のコメントに心を動かされる。
それは、自分はレース全体を支配していたのに、最後の20メートルでウサイン・ボルトが弾丸のように現れて逆転を許し、金メダルを奪われた。陸上競技は不公平だとスプリンターが苦言を呈するのと根っこの部分では同じだ。
90分間で勝利できなくても、グラスが割れる前に最後の一滴まで飲み干さなければならない。ジュードが加入後、最初に学んだことは、マドリーというクラブが持っている最も重要なことだった。
アディショナルタイムは選ばれし者が登場する時間帯だ。遺言書を開封するまで親心を真に理解できない子供たちのように、ジュードは我々の両親でもある。そして、我々マドリディスタをとても愛してくれている。
文●マヌエル・ハボイス(エル・パイス紙)
翻訳●下村正幸
※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙のコラム・記事・インタビューを翻訳配信しています。
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文●マヌエル・ハボイス(エル・パイス紙)
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