「それが1つのモチベーション」
そんな伊東にピッチに立ってほしいと願う声は少なくない。今季も3月12日の第2節・カターレ富山戦と、9月24日のガイナーレ鳥取戦の2試合でベンチ入り。熱心なファンも期待を膨らませたが、惜しくも出番は訪れなかった。
2017年にアスルクラロ沼津入りしてから今年で7シーズン目だが、ここまでピッチに立ったのはわずか5試合。そこはプロとして不完全燃焼感も覚えて当然だろう。
「試合のメンバーに入れたらいいし、出れたらもっといい。それは当然、そう思ってるんですけど、ヘンな話、『どうしても出たい』っていう感覚ではないんです。『チームにとっては若い選手が出たほうがプラスだ』という気持ちと『自分が出たい』という感情が半々といったところなのかな。
普通に考えて、49のおじさんが毎試合ピッチに立って元気にやってるっていうのもどうかと思うしね。まあ俺は普通じゃないし、クレイジーだから(苦笑)。
ただ、49の俺がしんどいながらも練習で走っていれば、若いやつらは何か感じると思う。『メッチャきつそうにしてるけど、あの人、なんだかんだ言ってやってるしな』と感じて、嫌でも頑張るんじゃないかな。そういう刺激を与えられたら、自分としては嬉しいから。それが自分の1つのモチベーションなんでしょうね」と、伊東は嬉しそうに笑っていた。
彼が言うように、大ベテランが懸命に走る姿というのは、言葉を越えた影響力を周囲にもたらす。2020年まで沼津で選手登録していた中山雅史監督も、同じような存在だったと言っていい。
2017年にアスルクラロ沼津入りしてから今年で7シーズン目だが、ここまでピッチに立ったのはわずか5試合。そこはプロとして不完全燃焼感も覚えて当然だろう。
「試合のメンバーに入れたらいいし、出れたらもっといい。それは当然、そう思ってるんですけど、ヘンな話、『どうしても出たい』っていう感覚ではないんです。『チームにとっては若い選手が出たほうがプラスだ』という気持ちと『自分が出たい』という感情が半々といったところなのかな。
普通に考えて、49のおじさんが毎試合ピッチに立って元気にやってるっていうのもどうかと思うしね。まあ俺は普通じゃないし、クレイジーだから(苦笑)。
ただ、49の俺がしんどいながらも練習で走っていれば、若いやつらは何か感じると思う。『メッチャきつそうにしてるけど、あの人、なんだかんだ言ってやってるしな』と感じて、嫌でも頑張るんじゃないかな。そういう刺激を与えられたら、自分としては嬉しいから。それが自分の1つのモチベーションなんでしょうね」と、伊東は嬉しそうに笑っていた。
彼が言うように、大ベテランが懸命に走る姿というのは、言葉を越えた影響力を周囲にもたらす。2020年まで沼津で選手登録していた中山雅史監督も、同じような存在だったと言っていい。
だからこそ、指揮官は今も伊東を信頼し、戦力として期待しているはず。かつて96年アトランタ五輪で共闘した同期の鈴木秀人コーチも同様だろう。
伊東自身は「秀人はたぶん、やりづらいかもしれないけどね」と笑ったが、長年ともに切磋琢磨し、お互いを知り尽くしている仲間と「指導者と選手」という関係で高みを目ざせるというのは、なかなかないこと。伊東は恵まれた環境で、プロ31年目のキャリアを過ごしているのである。
沼津が10月22日の松本山雅FC戦を3-1で勝ち切り、ラスト6戦で2位・鹿児島ユナイテッドと6ポイント差まで詰めよっているのも、縁の下でチームを支える大ベテランがいてこそだ。
伊東にはもちろんピッチに立ってほしいが、沼津のJ2昇格を現実にすべく、黒子の働きを大いに期待したい。
※第1回終了(全3回)
取材・文●元川悦子(フリーライター)
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沼津が10月22日の松本山雅FC戦を3-1で勝ち切り、ラスト6戦で2位・鹿児島ユナイテッドと6ポイント差まで詰めよっているのも、縁の下でチームを支える大ベテランがいてこそだ。
伊東にはもちろんピッチに立ってほしいが、沼津のJ2昇格を現実にすべく、黒子の働きを大いに期待したい。
※第1回終了(全3回)
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