J２の大宮アルディージャのGK南雄太が10月19日、自身のインスタグラムで今季限りでの現役引退を発表した。

　南は、柏レイソル、ロアッソ熊本、横浜FCを経て、2021年に大宮に加入。通算、J１で266試合、J２で399試合に出場。26年間で積み重ねた合計665試合は、Jリーグの通算GK最多試合出場記録だ。

　また、日本代表への選出歴もあるほか、世代別代表でも活躍。自身２度目の出場だった1999年のワールドユース（現・U-20ワールドカップ）では、小野伸二、遠藤保仁、稲本潤一らとともに、準優勝を果たした。

　日本サッカー史に輝くキャリアを誇る44歳GKは、「ご報告」と題して、引退を決断したと報告。現在の心境を、こう綴った。

「もうね、一言で言うと大往生です笑。これっぽっちの悔いもないくらいやり切りました。こんな風に思えて、自分の引退を自分できちんと決める事が出来る事。その全てが充実したサッカー人生だったと物語ってくれていると思います」

　2014年に35歳で横浜FCに加入したあたりから引退を意識。「試合のピッチに立ってそこで何が出来て評価が得られるかどうかということ。ここが自分の中での肝でありプライドでした」と、明確なルール、基準を設けていたと明かす。

　１つ目は、「自分のプレーがまず試合に出れるレベル、試合に出てチームの勝利の為に貢献出来る水準に常にあるかどうか？」、２つ目は「GKトレーニングはどこのチームに行っても本当にキツいんだけど、それが他のキーパーと一緒に全て同じメニューでやれるかどうか？(ベテランだからとやる本数を自分だけ少なくしたり、あるメニューはやらないでとばしたりがないということ)」だという。

　２つ目のルールは貫いたものの、１つ目については「試合に出るレベル、また試合に出てチームの勝利に貢献出来る水準にもうないと感じた」とした。

　そして、以下のように続けた。
【画像】現役に幕。レジェンド南雄太の「ご報告」

「だから今はもうスッキリ晴れやかな気持ちだし、残り約１カ月の現役生活を今出来る精一杯で駆け抜けたいと思っています。残り４試合、自分はサッカー人生をかけてアルディージャの残留の為にどんな立ち位置であれ全身全霊で闘います。

　４つ勝ったら必ず何かが起こるから...。だから最後まで共に闘いましょう！！！お疲れ様とかはその後でお願いします笑 そして最後に...。とにかく人に恵まれたサッカー人生でした。

　柏レイソル、ロアッソ熊本、横浜FC、そして大宮アルディージャ。どのクラブも、クラブに関わってくれる全ての人が自分に対して無償の愛を注いでくれましたし、本当にたくさんサポーターやファンの方々が自分を応援してくれました。

　それがサッカーをやってきた何よりの誇りです。ありがとうとかそんな簡単な言葉では全く足りないくらい、言葉でどう言い表していいかわからないくらい感謝しかありません。

　あーやばい、泣いちゃいそう笑。紆余曲折、波瀾万丈色々あったけど...。最高で最強のサッカー人生でした！！！」

　この投稿には、以下のような声が寄せられた。

「本当にお疲れ様でした！」
「長い間、ありがとうございました」
「読みながら涙腺ヤバかったです」
「大宮アルディージャに来てくださり本当にありがとうございました！」
「いつかロアッソに帰って来てくれたらサポーターは幸せです」
「これからの道は楽しみでしかないでしょう」
「『お疲れ様でした』は、まだ取っておきますね」
「大宮を救ってくれたこと、絶対忘れません」
「引退しても大宮と関わっていて下さいね」
「アキレス腱断裂からの復活かっこよかったです！」

　さらに、多数のサッカー関係者も反応。ワールドユースをともに戦った“黄金世代”の一員である小野は「残りのシーズン楽しんでいきましょうや。終わったらゆっくりお疲れさん会しましょうね」、稲本は「お疲れ様。残りの試合も楽しんで」、播戸竜二氏は「お疲れ様おばんざーい。まだまだここからや」とコメントした。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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