• トップ
  • ニュース一覧
  • 「監督には言われてなかったです」日本vsチュニジア戦の終盤、なぜ菅原由勢は“逃げ切り右ウイング”への緊急起用に対応できたのか【現地発】

「監督には言われてなかったです」日本vsチュニジア戦の終盤、なぜ菅原由勢は“逃げ切り右ウイング”への緊急起用に対応できたのか【現地発】

カテゴリ:海外日本人

中田徹

2023年10月22日

AZを視察してきた代表スタッフのアイデアがついに――

チュニジア戦でシュートを放つ。「本当に身体はキツかった」と90分間をタフに走り抜いた。(C)Getty Images

画像を見る

 今年に入ってからAZのパスカル・ヤンセン監督は、チームの基本システムを4-3-3にほぼ固定し、菅原は右サイドバック専念している。しかしそれまでの3年半、菅原はアルネ・スロット前監督(現フェイエノールト)、ヤンセン監督によって頻繁に4-3-3の右ウイング、3-6-1の右ウイングバックのポジションで起用されていた。

 それゆえ、チュニジア相手に日本が2-0でリードしていた80分、久保建英に代わって右SB橋岡大樹が投入され、菅原が右ウイングのポジションに移ったシーンには、森保一監督を筆頭に日本代表のテクニカルスタッフがAZを視察しながら長らく温めてきたアイデアをここで使ってきたのだ――と私は解釈した。

 ヘーレンフェーン戦直後、菅原はチュニジア戦終盤のコンバートについてこう振り返った。

「試合の最後にクリーンシートを保ちながら、もう1点取りに行く場面で僕が(右ウイングに)使われた意図を最大限理解してプレーしたつもりです。ファーストディフェンダーとしての役割もそう。深い位置でディフェンスしてクロスを上げさせなかったり、プレスバックしたりすることは、AZでもやってきました。自分に何が必要とされているかを考えてプレーできたと思います。本当に身体はキツかった。それでも最後まで走り切れたので、個人としては良かったです」
 
 この戦術的コンバートは、日本代表の練習で仕込むことなく「即興でやった」のだという。

「練習でやることはありませんでしたが、怪我人が出ていたのでその兼ね合いもあって、自分が右ウイングをやるという可能性は頭の片隅に入れていました。(事前には右ウイングの可能性を)言われてなかったです。別にウイングをやれと言われたらやるだけです。代表でこうやってポジションを与えてくれるだけで僕は光栄なので、何も考えず代表の勝利のためだけにプレーしただけです」

 ワールドカップ予選、アジアカップを戦う日本代表にとって「逃げ切り時の右ウイング菅原」というオプションは有り。AZで菅原が積み上げてきた経験・実績が、代表チームの戦術に厚みを加えてくれた。

取材・文●中田 徹

【記事】「欧州組を呼ぶ意味がよく分かった」NEC小川航基が森保ジャパンから得た“リアルな刺激”「自分も食い込んでいきたい」【現地発】

【画像】“世界一美しいフットボーラー”に認定されたクロアチア女子代表FW、マルコビッチの悩殺ショットを一挙お届け!

【記事】「えげつないボディよ!」韓国9頭身チアが“ドッカン水着”姿でファン悩殺!「スタイルに磨きがかかる」
【関連記事】
「日本人ばっかり出して」「弱いじゃないか!」ファンが不満を抱いたSTVVが100周年で挑む“ユース育成改革”の全容~立石敬之CEOに訊く【現地発】
「記者のポリシーがありますよね?」上田綺世がフェイエノールト入団会見でまさかの逆質問! 滲み出た“動き出しの極意”への矜持【現地発】
「守り切れ!」「耐えろ!」菅原由勢、AZのアヤックス戦快勝劇で目の当たりにした“リーダーとしての凄み”。「僕はオランダ人じゃないけど…」【現地発】
「左ウイングはチーム最高の選手たち。でも、僕は止めてみせます」菅原由勢がAZの欧州カップ戦最多出場記録に並ぶ金字塔!【現地発】
「欧州組を呼ぶ意味がよく分かった」NEC小川航基が森保ジャパンから得た“リアルな刺激”「自分も食い込んでいきたい」【現地発】

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト いざアジア王者へ!
    5月10日発売
    悲願のACL初制覇へ
    横浜F・マリノス
    充実企画で
    強さの秘密を徹底解剖
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト シーズンラストの決定版
    5月16日発売
    2023-2024シーズン
    欧州5大リーグ
    BEST PLAYER
    元選手・識者たちが徹底討論!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ