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指揮官も「30年で初めて」…窮地の横浜、逆転優勝への唯一の道。キーマンは「下手くそすぎてつらい」とこぼした西村拓真

カテゴリ:Jリーグ

藤井雅彦

2023年10月21日

強度高く、走ることが逆転優勝への一歩目だ

首位攻防戦で完敗。歓喜に沸く神戸とは対照的に、がっくりと肩を落とした。(C)SOCCER DIGEST

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 プレスに走る大前提として、中盤と最終ラインが前傾姿勢を強めてプッシュアップする必要がある。ダブルボランチには強度が求められ、CBには後方のスペースを埋める走力が必要になる。現在の編成において、ここが弁慶の泣き所になっているのは百も承知。圧倒的な個の能力で問題を解決してくれた岩田智輝やチアゴ・マルチンスはもういない。
 
 しかし、選手の特性に合わせてスタイルをマイナーチェンジしている時間的な猶予は残されていない。それで急場をしのげるならば、そもそも現在の状態になっていない。立ち返る場所があるのは、アンジェ・ポステコグルー監督時代から年月をかけてスタイルを構築してきた強みのはず。

 強度高く、走ることが逆転優勝への一歩目だ。

 連覇達成へのキーマンを挙げるとすれば、西村拓真だろう。
 
 ナム・テヒが負傷で別メニュー調整中のため、トップ下を務められる人材は多くない。攻守両面に幅広く関与することが持ち味の背番号30にかかる期待は必然的に大きくなる。
 
 ただし西村個人の近況は芳しくない。ルヴァンカップ準決勝・浦和戦の第2戦が終わると悔しさから涙を流し、「シンプルに自分が下手くそすぎてつらいです。自分のところでミスが多いし、中継地点になれていない。全然ダメです」と本音をこぼした。らしくないボールロストが目につき、自信を失っているようにも見えた。
 
 度重なる戦術変更によって本来の良さを見失っている典型で、結果的に特長の1つである走力も影を潜めている。今季のトラッキングデータ走行距離ランキングで1位と2位にある名前は西村だが、それを記録したのは2節の浦和戦と開幕戦の川崎戦。半年以上の昔の話で、当時とプレーの性質が大きく変わっている指標となるデータと言ってもいい。

 得点王を射程圏にとらえているアンデルソン・ロペスと共に最前線で躍動感を取り戻せれば、横浜が息を吹き返す号砲になる。前輪駆動になることがチーム全体を活性化させる近道だ。そのために西村が先陣を切る必要がある。

「相手は関係ない」とマスカット監督は常々言っている。見直すべきは自分たちのパフォーマンスや姿勢で、アタッキングフットボールを信じて続けることが逆転戴冠に向けた唯一の道となる。

取材・文●藤井雅彦(ジャーナリスト)

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