「来て本当に良かった。8年前のポジティブな印象と変わらない」
女子サッカー後進国だったオランダはエールディビジ創設以降、飛躍的に代表チームのレベルが上がった。
自国開催の女子EURO2017で優勝した際は国を挙げて快挙を喜び、多くのスターが生まれた。オランダ女子代表の試合にはオレンジ色のユニホームを着たサポーターでスタジアムが埋まる。メンバーの多くは現在、欧州各国リーグに羽ばたき活躍している。
チームとしても個としても、国際的なステータスが向上したオランダ女子代表チーム・選手だが、女子エールディビジのUEFAランキングは10位で、観客動員は今季開幕のユトレヒト対フェイエノールト(1万4000人)を集めたものの、総じて振るっておらず、競技面・商業面で多くの課題を残している。
「オランダは女子のプロリーグができてまだ間もないことも、私にとっては魅力がある。オランダ代表の選手たちは欧州各国のビッグリーグでプレーしています。彼女たちを女子エールディビジに呼び戻して、リーグ戦を盛り上げたいという目標があるのも面白そうだと感じました」
なにより吉良には「オランダでサッカーをしたい」という強い意志があった。そのきっかけは2015年、浦和レッズレディースの一員として参加し、吉良自身が大会MVPに選ばれたICG国際サッカートーナメントが「とても楽しかった」ということ。
「試合に見に来ている方々のサッカーへの熱を感じました。また人々が本当に優しかったんです。その年(15年)に初めて『オランダでプレーしたいな』と思いました。当時の私は若く――と言っても24歳だったんですが、14年に浦和が優勝して(中心選手として)チームを離れることへの思いきりもありませんでした。当時はオランダビザ取得が難しく、オランダに行った選手がビザの問題で帰ってきたのも見てきました」
目標は国外でのプレーに切り替わった。
「同世代の選手たちから『海外のプレーは楽しい』と聞いていたし、彼女たちが活躍していることも刺激になって、『自分も海外でチャレンジしたいな』と思っていました。2020年、レッズ在籍10年を区切りに、私の海外への熱意を伝え、良い関係性で退団しました。ちょうどコロナと被ってしまいチーム探しは大変でしたが、近賀ゆかり(現サンフレッチェ広島レジーナ)さんの誘いと後押しがあって、メルボルン・シティに入団しました」
自国開催の女子EURO2017で優勝した際は国を挙げて快挙を喜び、多くのスターが生まれた。オランダ女子代表の試合にはオレンジ色のユニホームを着たサポーターでスタジアムが埋まる。メンバーの多くは現在、欧州各国リーグに羽ばたき活躍している。
チームとしても個としても、国際的なステータスが向上したオランダ女子代表チーム・選手だが、女子エールディビジのUEFAランキングは10位で、観客動員は今季開幕のユトレヒト対フェイエノールト(1万4000人)を集めたものの、総じて振るっておらず、競技面・商業面で多くの課題を残している。
「オランダは女子のプロリーグができてまだ間もないことも、私にとっては魅力がある。オランダ代表の選手たちは欧州各国のビッグリーグでプレーしています。彼女たちを女子エールディビジに呼び戻して、リーグ戦を盛り上げたいという目標があるのも面白そうだと感じました」
なにより吉良には「オランダでサッカーをしたい」という強い意志があった。そのきっかけは2015年、浦和レッズレディースの一員として参加し、吉良自身が大会MVPに選ばれたICG国際サッカートーナメントが「とても楽しかった」ということ。
「試合に見に来ている方々のサッカーへの熱を感じました。また人々が本当に優しかったんです。その年(15年)に初めて『オランダでプレーしたいな』と思いました。当時の私は若く――と言っても24歳だったんですが、14年に浦和が優勝して(中心選手として)チームを離れることへの思いきりもありませんでした。当時はオランダビザ取得が難しく、オランダに行った選手がビザの問題で帰ってきたのも見てきました」
目標は国外でのプレーに切り替わった。
「同世代の選手たちから『海外のプレーは楽しい』と聞いていたし、彼女たちが活躍していることも刺激になって、『自分も海外でチャレンジしたいな』と思っていました。2020年、レッズ在籍10年を区切りに、私の海外への熱意を伝え、良い関係性で退団しました。ちょうどコロナと被ってしまいチーム探しは大変でしたが、近賀ゆかり(現サンフレッチェ広島レジーナ)さんの誘いと後押しがあって、メルボルン・シティに入団しました」
オルカ鴨川では2シーズンプレーした。野田朱美監督のもとでチーム強化が進み、今季も鴨川に残れば来季の.WEリーグ昇格を目ざせそうな手応えも感じていた。それでも海外への思いに抗えず、今年になって吉良はスペイン経由でオランダへ舞い降りた。
「オランダに来て本当に良かったです。8年前のポジティブな印象と変わらないです」
かつては困難だったビザ取得も、テルスターサイドで手際よく用意してくれたという。
日本には荒川理恵子(ちふれASエルフェン埼玉)、安藤梢(浦和レッズレディース)、上尾野辺めぐみ、川澄奈穂美(ともにアルビレックス新潟レディース)という息の長いレジェンドたちが現役を続ける。
「私もそういうところを目ざしたいです」
オランダ女子エールディビジのパイオニアとして、吉良知夏は「後進に道を拓きたい」と誓った。
取材・文●中田 徹
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「オランダに来て本当に良かったです。8年前のポジティブな印象と変わらないです」
かつては困難だったビザ取得も、テルスターサイドで手際よく用意してくれたという。
日本には荒川理恵子(ちふれASエルフェン埼玉)、安藤梢(浦和レッズレディース)、上尾野辺めぐみ、川澄奈穂美(ともにアルビレックス新潟レディース)という息の長いレジェンドたちが現役を続ける。
「私もそういうところを目ざしたいです」
オランダ女子エールディビジのパイオニアとして、吉良知夏は「後進に道を拓きたい」と誓った。
取材・文●中田 徹
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