頭が悪いというか、ぶっ飛んでる僕は、何故それだけやっていれば良いと自信を持って言えるような「サッカー」と知り合ったのであろうか？

　もう一度、ドラマの『ブラッシュアップライフ』のように人生をやり直して、僕が何を言っていて考えていたかを知りたいくらいだ…。

　でも同級生は今、僕を自慢の同級生にしてくれる。
 

　勉強も出来ない、頭の悪い、背も小さな、サッカー小僧だった僕を尊重してくれる。

　僕はじっくり考えた。何のためにサッカーをやってきたか？　その答えは出た。だかそれは秘密だ（笑）。まだ僕の「サッカー人生」は続くのだから。

　でもそれは永遠だと思っていたが、そうでないかもしれない。そして今、出た答えは変わる可能性もある。その答えはもう少し時間が経たないと分からない。

　サッカーで人を幸せにしたい。
　サッカーがあれば自分が幸せだ。

　サッカー少年からサッカー留学生へ。
　そしてノンプロノンアマのサッカー選手に。そしてプロサッカー選手。そしてフロント、プロの強化GM。
　そしてプロの監督。

　あの頃、何故、僕が「大丈夫」。「サッカー選手になるから…」と言ったのか。

　人生をやり直さなくても未来を想像すれば、僕は僕がやってきたことを宝物にすれば良いのであろう。悔いはないと…。

　だけどこのままではいけない。今、それだけは分かっている。

　今日もあの時と同じように「大丈夫！　俺はサッカー選手になるから！」と、そう言った「大丈夫」を言えるように「ナーボー」だった原点を思い出すしかない。

　そして明日、また前を向いて走るしかない。

　同級生が言ってくれた。人生で1番最初に尊敬した人は「ナーボー」だと。本当か？　嘘かは分からない。

　理由は学校内でのマラソン大会で凄く速かった陸上部の生徒に勝って1位になったからだと。「最初はゆっくり後ろの方を走っていて、皆に『大丈夫かな？』と思わせておいて、最後にだんだん速くなって…　最後は1位になっちゃうんだもん」。

　人生も同じかな。「限りある限り」　前に走るしかない。

2023年８月15日
三浦泰年

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