戦いが進むにつれて、日本を優勝候補に推す声も聞こえてきたけど、なでしこジャパンへの注目度が、十分に高まったとは言えない。５得点を決めた宮澤が、素晴らしい活躍でスターになりかけた。ただ、ベスト８止まりでは、サッカーへの興味が薄い人たちに名前を覚えてもらえたかどうかは自信がない。
人気を上げるために優勝してほしかったから、残念だ。トーナメントで「惜しかった」は、あってはいけない。「良い試合だった。よく頑張った」という言葉は、慰めにはならない。今回の結果では、社会的なフィーバーにはならないよね。
今後も、女子サッカーの人気向上が大事だ。なでしこジャパンも森保ジャパン同様、多くの選手が海外でプレーしているけど、残念ながら、今の日本では女子の海外リーグは、男子ほど注目度が高くない。だから、国内のWEリーグの盛り上げがポイントになる。
トーナメントで「惜しかった」は、あってはいけない
海外でプレーしている日本代表選手を呼び戻すのも、効果的だと思う。せっかく国内に新たなWEリーグができたのだから、人気向上のために、日本でプレーするのもありではないか。
ワールドカップでは満足できる結果には得られなかったけど、今回のなでしこジャパンはテレビのニュースでも取り上げられていた。一時期よりも、人気が上向きになるのではないか。ここをスタートにして、諦めないで、リーグをもっと活発にして、国内の女子サッカーを盛り上げていってほしいね。
【著者プロフィール】
セルジオ越後（せるじお・えちご）／1945年７月28日生まれ、78歳。ブラジル・サンパウロ出身。日系ブラジル人。ブラジルではコリンチャンスやパウリスタなどでプレー。1972年に来日し、日本では藤和不動産サッカー部（現・湘南ベルマーレ）で活躍した。引退後は「さわやかサッカー教室」で全国を回り、サッカーの普及に努める。現在は解説者として、歯に衣着せぬ物言いで日本サッカーを鋭く斬る。
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セルジオ越後（せるじお・えちご）／1945年７月28日生まれ、78歳。ブラジル・サンパウロ出身。日系ブラジル人。ブラジルではコリンチャンスやパウリスタなどでプレー。1972年に来日し、日本では藤和不動産サッカー部（現・湘南ベルマーレ）で活躍した。引退後は「さわやかサッカー教室」で全国を回り、サッカーの普及に努める。現在は解説者として、歯に衣着せぬ物言いで日本サッカーを鋭く斬る。
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