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【FC東京始動】代表経験者の太田と権田に続き、ユース出身の三田なども移籍…。喪失感もあるなか、未知へのチャレンジに挑む城福監督がファン・サポーターの前で示した覚悟

カテゴリ:Jリーグ

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2016年01月17日

ストロングポイントがそうでなくなる可能性も…。

左SBで起用されるだろう駒野。ACLのプレーオフ(2月9日)までにコンディションをどこまで高められるか。写真:徳原隆元

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 勘違いしてもらっては困るが、城福監督は「攻撃サッカーをやる」と言っているわけではない。同監督のなかでは、「攻撃」と「アクション」はイコールで結ばれていないのだ。「だから、あえてアクションフットボールという言葉を使いました」とは本人の弁であり、そこから推測できるのは戦術的な部分を昨季から180度変えるような大改革をやるつもりはないということである。

 実際、城福監督も新体制発表会でこう言っていた。

「プレシーズンの短い間でアクションを増やすことはできない。3か月あってもできない。『春から秋にかけて、ちょっとアクションの時間が多くなったんじゃないの?』とそこで初めて言われるぐらいの感じです。サッカーなんてそんな簡単なものではないです」

 準備期間が短く、ACLのプレーオフにも「負けるわけにいかない」(城福監督)なかでまったく新しいチームを作ることは確かに不可能だ。ただ──。仮に昨季のような守備的な戦い方でACLのプレーオフに臨むなら、チャンスメーカーとして多大な貢献を果たした太田宏介の穴は大きな気掛かりだ。

 おそらく左SBを担うのは、磐田から加入した新戦力でベテランの駒野友一だろう。実績・実力は申し分ないが、新天地でいきなりハイパフォーマンスを披露できるかは正直、分からない。

 昨季の第2ステージは“左サイドからのクロス”がひとつの生命線だっただけに、そこが未知数な部分になってしまったのは不安材料ではないだろうか。つまり、昨季までのストロングポイントがそうでなくなる可能性があるということだ。

 ACLの本選に進めば過密日程を強いられるが、コンディション調整が優先されるはずのシチュエーションでチーム作りが順調に進むかも分からない。2016シーズンはまさに“未知との戦い”と言えるだろう。

 ただ、城福監督は毅然と言い放つ。

「とにかく自分は優勝を争うべきチームで、そういうクラブとそういう選手と戦いたい気持ちが強かった。それが故に、昨年1年はフリーになりましたし、それが東京だったのは運命を感じます。どのクラブの監督だろうとプレッシャーは必ずある。それは承知の上だし、プレッシャーがメインにくるようならこの仕事はしないほうがいい」

 1月16日の始動日、FC東京の練習場に詰めかけた数多くのファン・サポーターから「ヒロシ、お帰り!」という声が飛んだ。城福監督は少し明るい表情を見せながらも、冷静に言った。

「私が『ただいま』と皆さんに言えるのは、結果を残した時です」

 そのひと言に、何事にも恐れないという指揮官の並々ならぬ覚悟が見て取れた。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
 
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