【FC東京始動】代表経験者の太田と権田に続き、ユース出身の三田なども移籍…。喪失感もあるなか、未知へのチャレンジに挑む城福監督がファン・サポーターの前で示した覚悟
カテゴリ:Jリーグ
2016年01月17日
今季からFC東京U-23として参戦するJ3リーグは「そんな単純なものではない」(城福監督)。
2016シーズンのFC東京は、J1リーグ、ACL(プレーオフは2月9日)、ナビスコカップ、天皇杯。さらに「FC東京U-23」としてJ3も戦う。
【FC東京】1.16 2016シーズン始動PHOTOギャラリー
【FC東京】2016シーズン新体制記者発表会PHOTOギャラリー
昨夏にドイツのマインツへ新天地を求めた武藤嘉紀に続き、DFの太田宏介がオランダのフィテッセに完全移籍。さらにGKの権田修一もオーストリアのSVホルンへ期限付き移籍するなど、この半年間に代表クラスを3人も失い、ユース出身の三田啓貴が仙台に期限付き移籍した状況下で、2016シーズンのスローガンに掲げる「頂戦」(頂点に向かって戦う)を実践できるか。正直、期待よりも不安が先行する。
FC東京にとっては若手育成の場と捉えられそうなJ3リーグについても、城福浩監督は「そんな単純なものではない」という見解を示している。
「J3に参加するうえで、ホームゲームの運営、集客の準備は大変です。単純に若手の育成という考え方では参加できない。クラブがJ3に参戦すると決めた以上、私はそういう環境で仕事をするだけです。
(FC東京U-23では)オーバーエイジが3人出られる。逆に言えば、オーバーエイジは3人しか使えない。J1の試合では、ベンチに7人の控えメンバーがいます。5分しか出られない選手もいれば、まったく使われない選手もいます。彼らが次の日に試合をできるかといえば、できないです。つまり、J1にもJ3にも出られない選手がいるということです。
それが毎節続くなかで、どうハンドリングするか。控えの選手たちにいかに試合勘をなくさないように、モチベーションとコンディションを保ってもらえるか。そういう状況下で、J3に参加してJ1でも結果を出す。これはおそらく誰もやった経験がない未知の世界です」
マッシモ・フィッカデンティ監督も去り(鳥栖の監督に就任)、新たなサイクルに突入するタイミングでの「未知の挑戦」である。そこで結果を出す、つまりタイトル獲得を実現するのはなかなかハードルの高いミッションだろう。
その理由としては、準備期間が短い点が挙げられる。城福監督が「日本のサッカーシーンで2016シーズンの幕開け」と自ら位置付けたACLのプレーオフ(2月9日/対戦相手はタイのチョンブリFCとミャンマーのヤンゴン・ユナイテッドの勝者)まで、およそ3週間。当然ながら、その試合までに同監督が掲げる「アクションフットボール」は根付かない。
城福監督もそれはもちろん承知しているようで、まずは昨季のチームを壊すのではなく、どちらかと言えば“上積み”を重視した準備をするという。
「4位という昨季の順位は素晴らしい。勝負強く際どい試合をモノにしていたところはリスペクトできる。そこは失わないようにしたい。
相手が主体性を持って動く時の対応の仕方──リアクション時のクオリティや粘り強さはトップクラスだと思う。ただ、1試合の平均シュート数が(18クラブ中)17位というのが現実。ここからさらに上の順位に行くためには、昨季の良さを失わないなかでアクションの部分を増やす必要がある」
【FC東京】1.16 2016シーズン始動PHOTOギャラリー
【FC東京】2016シーズン新体制記者発表会PHOTOギャラリー
昨夏にドイツのマインツへ新天地を求めた武藤嘉紀に続き、DFの太田宏介がオランダのフィテッセに完全移籍。さらにGKの権田修一もオーストリアのSVホルンへ期限付き移籍するなど、この半年間に代表クラスを3人も失い、ユース出身の三田啓貴が仙台に期限付き移籍した状況下で、2016シーズンのスローガンに掲げる「頂戦」(頂点に向かって戦う)を実践できるか。正直、期待よりも不安が先行する。
FC東京にとっては若手育成の場と捉えられそうなJ3リーグについても、城福浩監督は「そんな単純なものではない」という見解を示している。
「J3に参加するうえで、ホームゲームの運営、集客の準備は大変です。単純に若手の育成という考え方では参加できない。クラブがJ3に参戦すると決めた以上、私はそういう環境で仕事をするだけです。
(FC東京U-23では)オーバーエイジが3人出られる。逆に言えば、オーバーエイジは3人しか使えない。J1の試合では、ベンチに7人の控えメンバーがいます。5分しか出られない選手もいれば、まったく使われない選手もいます。彼らが次の日に試合をできるかといえば、できないです。つまり、J1にもJ3にも出られない選手がいるということです。
それが毎節続くなかで、どうハンドリングするか。控えの選手たちにいかに試合勘をなくさないように、モチベーションとコンディションを保ってもらえるか。そういう状況下で、J3に参加してJ1でも結果を出す。これはおそらく誰もやった経験がない未知の世界です」
マッシモ・フィッカデンティ監督も去り(鳥栖の監督に就任)、新たなサイクルに突入するタイミングでの「未知の挑戦」である。そこで結果を出す、つまりタイトル獲得を実現するのはなかなかハードルの高いミッションだろう。
その理由としては、準備期間が短い点が挙げられる。城福監督が「日本のサッカーシーンで2016シーズンの幕開け」と自ら位置付けたACLのプレーオフ(2月9日/対戦相手はタイのチョンブリFCとミャンマーのヤンゴン・ユナイテッドの勝者)まで、およそ3週間。当然ながら、その試合までに同監督が掲げる「アクションフットボール」は根付かない。
城福監督もそれはもちろん承知しているようで、まずは昨季のチームを壊すのではなく、どちらかと言えば“上積み”を重視した準備をするという。
「4位という昨季の順位は素晴らしい。勝負強く際どい試合をモノにしていたところはリスペクトできる。そこは失わないようにしたい。
相手が主体性を持って動く時の対応の仕方──リアクション時のクオリティや粘り強さはトップクラスだと思う。ただ、1試合の平均シュート数が(18クラブ中)17位というのが現実。ここからさらに上の順位に行くためには、昨季の良さを失わないなかでアクションの部分を増やす必要がある」