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ジーコスピリットを体現。終了間際の決勝点で鹿島ユースが勝利を掴む。見逃せない“歴戦の猛者”たちのバックアップ

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2023年07月27日

曽ケ端GKコーチ声を枯らし、細かくコーチング

接戦を制した鹿島が決勝T進出を果たした。写真:松尾祐希

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 その結果、0-0で迎えた後半35+1分に決勝点が生まれる。途中出場のFW徳田誉(2年)が決勝点を奪うと、歓喜の輪が広がった。アントラーズに根付くフィソロフィーを体現した結果、勝点、得失点差、得点で並んだ京都を直接対決で上回り、鹿島は2位で決勝トーナメント進出を決めたのだ。

 勝因は選手たちの頑張りに尽きる。しかし、見逃せないのはスタッフ陣のバックアップだ。

「諦めずにやる。選手にそういう言葉をかけていたし、自分もそのつもりで最後の最後まで指示を出し続け、それに選手たちが応えてくれた」

 柳澤監督はもちろん、小笠原満男テクニカルアドバイザー、里内猛ヘッドオブコーチング、曽ケ端準GKコーチなど鹿島で長年戦ってきた歴戦の猛者たちが、ベンチから絶やさず声をかけ続ける。
 
 勝負に対する厳しさを誰よりも知っているスタッフ陣が選手たちを鼓舞しながら、状況に応じて指示を飛ばす。勝負を分けるセットプレーでは、曽ケ端GKコーチがテクニカルエリアから声を枯らし、細かくコーチングしていた。

 鹿島の伝統を知るスタッフたちは後輩たちを陰から支え、大一番で勝ち切るサポート役を遂行。時に厳しく接しつつ、選手たちを温かい目で見守ってきた。

 1-0で勝利を収めたあと、ピッチの脇でトレーニングに励む選手たちがいた。出番がなかったメンバーを中心に汗を流すなか、炎天下で小笠原テクニカルダイレクターや曽ケ端GKコーチらも選手に寄り添って指導を続けていた。

 そうした姿もまたジーコスピリットだろう。選手を尊重しながら、献身的に指導し、誠実にチームと向き合う。後輩たちのために汗を流す鹿島のスタッフ陣の戦いはこれからも続く。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

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