特に印象に残っているのがシティ戦でカメラがとらえた笑顔
この14年間、私はベンゼマを見守りながら、数々のコラムを執筆してきた。その中で特に印象に残っているのが、エティハド・スタジアムで行われた21-22シーズンのチャンピオンズリーグ準決勝第1レグにおいて、マンチェスター・シティが4点目を決めた(最終スコアは3-4、第2レグでマドリーが3-1で勝利し決勝に進出。ベンゼマがPKで決勝ゴールをマーク)時にカメラがとらえた笑顔だ。
それはマドリディスモの感傷的なデモンストレーションであった。「マドリーはすでに2点取った。もう1点取ればいいだけじゃないか」とでも言いたげな皮肉な笑みであった。見ているファンを怒らせ、その意味を理解するためには数分後のパネンカ(チップキックによるPK)を待たなければならず、賞賛するためには翌週の120分(延長戦までもつれ込んだ第2レグのこと)を待たなければならなかった。
【画像】スーツ姿の中井卓大と姉・保乃可さんの「カップルのような」2ショット
それはマドリディスモの感傷的なデモンストレーションであった。「マドリーはすでに2点取った。もう1点取ればいいだけじゃないか」とでも言いたげな皮肉な笑みであった。見ているファンを怒らせ、その意味を理解するためには数分後のパネンカ(チップキックによるPK)を待たなければならず、賞賛するためには翌週の120分(延長戦までもつれ込んだ第2レグのこと)を待たなければならなかった。
【画像】スーツ姿の中井卓大と姉・保乃可さんの「カップルのような」2ショット
いつものベンゼマのスタイルだ。すべてはうまく行っている、運命は決まっている。CLを制するのはマドリーだ。その破壊的な微笑みは、シティにとって純粋な毒であり、マドリーにおけるベンゼマそのものだった。
決して終わることのないダンス、変わることのない記憶。パーティーで我々を最も幸せにしてくれるのは、いつも太った、背の低い、不器用な子供である。
文●マヌエル・ハボイス(エル・パイス紙)
翻訳●下村正幸
※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙のコラム・記事・インタビューを翻訳配信しています。
決して終わることのないダンス、変わることのない記憶。パーティーで我々を最も幸せにしてくれるのは、いつも太った、背の低い、不器用な子供である。
文●マヌエル・ハボイス(エル・パイス紙)
翻訳●下村正幸
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