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【移籍専門記者コラム】今冬のメルカートでも台風の目に? 優れた強化部門を持つ中小クラブ・5選

カテゴリ:移籍情報

ジャンルカ・ディ・マルツィオ

2016年01月06日

ポッツォ家の「第3のクラブ」がワトフォードだ。

父ジャンパウロ(右)と息子ジーノ(左)というポッツォ家は、ウディネーゼを筆頭にグラナダとワトフォードを傘下に。獲得した選手をこの3クラブで共有し合う独自のスキームを作り上げている。(C)Getty Images

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 もちろん、ポルトもヨーロッパで指折りの強化部門を持つクラブだ。全権を握るピント・ダ・コスタ会長の息子、ピント・ダ・コスタ・ジュニオールが実質的なスポーツディレクターとして機能し、父親を助けている。その片腕としてしばしば移籍交渉の席に就くのが副会長のアンテーロ・ヘンリクだ。
 
 ポルトの最大の強みは、南米を中心とするスカウト網の充実。育成年代のあらゆるカテゴリーに張り巡らしている情報網を生かして、南米の10代後半の若いタレントを他よりも早く発掘して獲得し、数年かけてその価値を高め、高値で売り捌いている。
 
 獲得時には投資ファンドを積極的に活用して価格競争で優位に立ち、高く売ることでファンドにも自分たちにも利益をもたらすという「正のサイクル」をうまく回している。
 
 ただ、スポルティングとは異なり、育成部門はお世辞にも充実しているは言えない。
 
 イングランドで注目したいのは、イタリアのウディネーゼを本拠として、スペインのグラナダも保有するポッツォ家の第3のクラブ、ワトフォードだ。
 
 この3クラブを統括しているのが、オーナーのジャンパウロ・ポッツォの息子ジーノ・ポッツォ。移籍交渉の手腕、そして100人を優に超える保有選手を3クラブに的確に振り分け、それぞれの国や環境に適したチームを構築し結果を残している点が、エージェントたちから非常に高く評価されている。
 
 1990年代後半から2000年代前半にかけてウディネーゼをセリエAに定着させ、中堅クラブとしての確固たる基盤を築いたあと、まずグラナダ(2009年7月)、続いてワトフォード(2012年6月)の経営権を買い取り、それぞれを2部から1部に昇格させて定着への道を着々と歩んでいる。
 
 ちなみにウディネーゼは、ボスマン裁定によって移籍市場が国際化した90年代半ば、東欧、南米、アフリカにスカウト網を張り巡らせてタレントの「青田買い」を始めたパイオニアだ。
 
 3クラブの中でワトフォードにフォーカスしたのは、イングランドの移籍市場とクラブ経営にイタリア的なモデルを初めて持ち込んだからである。
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