• トップ
  • ニュース一覧
  • 森保ジャパンが6月シリーズで用いたシステム。妥当な表記は「4-1-4-1」か?「4-3-3」か? 違いはプレスのかけ方

森保ジャパンが6月シリーズで用いたシステム。妥当な表記は「4-1-4-1」か?「4-3-3」か? 違いはプレスのかけ方

カテゴリ:日本代表

清水英斗

2023年06月21日

森保一監督は4-1-4-1と発言しているが…

森保監督が取り入れた新システムは今後に向けては大いに期待できる。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 閑話休題。この6月に日本が用いたシステムの表記について、森保一監督自身は【4-1-4-1】と発言しているが、【4-3-3】と言う人も多く、ゆらぎがある。どっちでも良いと言えば良いのだが、より実情に即しているのはどちらだろうか。

 著書『サッカーシステム大全』の中で、岩政大樹氏は両システムの違いについて、守備時にインサイドハーフが前へ出るか、ウイングが前へ出るかの違い、と言及している。

 つまり、センターフォワードの古橋だけでは相手のビルドアップ最後尾を追い切れないので、そこへ誰が加勢するか。

 ウイングが横ズレしてプレスをかけるのは、高い位置にウイングが留まりやすい形であり、【4-3-3】だ。一方で、インサイドハーフが縦ズレしてプレスをかけるのは、ウイングが中盤ラインに残るため、【4-1-4-1】と言える。相手最後尾へのプレスのかけ方により、ウイングの立ち位置が変わるため、それに合わせた表記になると説明されていた。
 
 この点で言えば、6月の森保ジャパンは、右インサイドハーフの鎌田が前へ出て、古橋と並ぶ格好で、ペルーの前進を制限した。ボールを自陣に運ばれると、鎌田が下がり、元の【4-1-4-1】へ戻る。監督本人が言う通り、この形、このプレスのかけ方は【4-1-4-1】と表記するほうが妥当だろう。

 もっとも、エルサルバドル戦にインサイドハーフでスタメン出場した堂安律は、前半こそ鎌田と同じタスクを実践したが、後半はウイングを押し出す【4-3-3】のハイプレスに変化した。常に同じというわけではなく、プレッシングゾーンや狙いに応じた違いもある。実際、ペルー戦も相手のボランチを下げるビルドアップに対し、【4-3-3】に変化してハイプレスに行く手段も、スコア次第ではあり得たのだろう。

 とはいえ、2試合の始まりを見る限り、ベースは【4-1-4-1】と言っていい。6月に森保ジャパンが取り入れた新システムは、被カウンターの場面などに改善点は残るが、今後に向けては大いに期待できる。1トップのタスク絞りなど、長期的な視点を持ったシステムだと思う。

取材・文●清水英斗(サッカーライター)

【PHOTO】日本代表のペルー戦出場17選手&監督の採点・寸評。3人が「7.5点」の最高点、MOMは1ゴール・1アシストの7番

「衝撃を受けた。彼は凄まじい」ペルーメディアの関係者が驚嘆した日本代表戦士は? 森保Jの選手層には脱帽「久保と堂安が途中から出て来るなんて」

【PHOTO】パナソニックスタジアム吹田に集結した日本代表サポーターを特集!

【PHOTO】試合前から大盛り上がり!パナスタに駆け付けたペルー代表サポーターを特集!
【関連記事】
【ドイツ戦の招集メンバー予想】有力以上が20人。旗手を外す理由は見当たらない。古橋、森下、浅野は?
「衝撃を受けた。彼は凄まじい」ペルーメディアの関係者が驚嘆した日本代表戦士は? 森保Jの選手層には脱帽「久保と堂安が途中から出て来るなんて」
「僕らだったら、違う展開になっていた」久保建英が“フィーリングが合う”2選手とは?「最初から入っていたら...」
「日本は“また”完勝...」韓国メディアが日韓の6月シリーズ2連戦を比較!「チームの完成度に差があった」と嘆き節
「日本とは大違いだ!」エルサルバドル戦で痛恨ドローの韓国代表を母国メディアが辛辣批評!「彼らは個人技に頼らない」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト いざアジア王者へ!
    5月10日発売
    悲願のACL初制覇へ
    横浜F・マリノス
    充実企画で
    強さの秘密を徹底解剖
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト シーズンラストの決定版
    5月16日発売
    2023-2024シーズン
    欧州5大リーグ
    BEST PLAYER
    元選手・識者たちが徹底討論!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ