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【藤田俊哉の目】天皇杯の勝敗を分けた3つの精度。ガンバにあってレッズに足りなかったものとは?

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェスト編集部

2016年01月02日

柏木欠場の影響は大きかったと言わざるを得ない。

先制点の場面をはじめ、浦和はパトリックの突破をたびたび許してしまっている。ディフェンス対応にも問題があったと藤田氏は見ている。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 ふたつ目の精度の違いは、ディフェンス陣の対応。
 
 ガンバがGK東口の好セーブを中心として堅守が目立った一方で、レッズの守りにはファースト ステージのような守備における最終局面での粘り強さに欠いていたように見えた。
 
 とくにパトリックのスピードとパワーには食らいついていけなかった。先制ゴールのシーンはその最たる例だろう。縦パス一本で抜け出してドリブルで独走したパトリックに対して、森脇はあっさりとマークを振り切られ、そのままゴールキーパーとの1対1を決められた。
 
 もちろん、ヨーロッパのトップレベルの試合においても単独突破を許してしまうシーンはたびたび見られる。しかしDFは最後の砦だ。スピードで振り切られるシーンを減らすためにも、身体をうまく使って簡単に抜かれないことが重要になる。
 
 3つ目の違いは、セットプレーの精度。
 
 これは両チームに大きな違いがあった。ガンバが終始、遠藤がキッカーとしてチャンスを作り出していた一方で、レッズは宇賀神や高木が担当したりと、最後までキッカーが定まっていなかった。柏木が負傷欠場した影響は大きかったと言わざるを得ない。レッズにしたら得点源であるセットプレーでも後手を踏んでしまった。
 
 サインプレーでパトリックの2点目を演出したのは遠藤のCKだった。あのように綺麗なサインプレーが決勝という大舞台で形になったことを見ても、ガンバのほうがセットプレー面でも一枚上手だった。
 
 勝負事というものは多少の運も関係するが、この日のガンバはレッズよりもファイナルに向けた準備がしっかりできていた。それが実を結んだと言えるだろう。
 
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