【天皇杯|採点&寸評】連覇達成のG大阪。細部の質で浦和を上回る

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェスト編集部

2016年01月01日

浦和――柏木不在の影響は大きく、攻撃を組み立てられなかった。

【警告】浦和=なし G大阪=宇佐美(35分)、藤春(72分)、丹羽(90+2分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】パトリック(G大阪)

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抜群のスピードが光ったパトリック(29番)。2ゴールでG大阪を優勝に導いた。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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【チーム採点・寸評】
浦和 5
準決勝の柏戦で足を傷めた柏木がベンチ外、その試合で120分間出場した関根がベンチスタート。柏木不在の影響は大きく、攻撃を組み立てられず苦しんだ。そのなかで、ワンチャンスをモノにして一時は追い付いたものの、逆に勝ち越し点を与えて敗れた。

G大阪 6.5
パトリックの突破力を最大限に活かしながら、CKでは狙いどおりの形から追加点。終盤は相手に押し込まれる時間が続いたが、守備の綻びを見せずにリードを守り抜いた。ゴール場面に象徴されるように、細部の質で浦和を上回り、大会連覇を成し遂げた。

【天皇杯マッチレポート】浦和 1-2 G大阪

【PHOTOハイライト】天皇杯決勝

【浦和|採点・寸評】

GK
1 西川周作 5.5
パトリックのほうが優位な立場にあったとはいえ、ニアを抜かれるというGKとしては悔やまれる形で先制点を献上。こうした大一番を制するには、背番号1のビッグセーブが不可欠だった。

DF
4 那須大亮 5.5
パトリックの豪快な突破と横の揺さぶりに苦しめられた。後半に入り、ボールを持ち運んで攻撃に厚みをもたせる場面もあった。67分には関根のクロスに合わせ、惜しいヘディング弾を放った。

5 槙野智章 5
序盤に手を踏まれて大量の出血。その影響もあったのか、パトリックにつききれない場面が見受けられた。CKではパトリックのマークを外して2点目を与えたのは致命的なミス。76分には決められていればトドメを刺されていた遠藤のシュートをブロックしたが……。

46 森脇良太 5.5
逆サイドのフォローにしっかり入ったもののパトリックに振り切られて先制点を献上。“影のバランサー”といえる存在で、クサビのパスやロングキックで攻撃の起点となる役割をこなしていたが、ゴールにつながるプレーは見せられなかった。
 
MF
3 宇賀神友弥 5.5(69分OUT)
守備に軸足を置きながら機を見て前線に攻撃参加。要求されたミッションはこなしていた。途中からはCKのキッカーも担当。より攻撃的な布陣にするため途中交代に。
 
16 青木拓矢 5
柏木の代役として期待されたものの、低い位置でのプレーが目立ち、脅威を与えられず。試合終盤は遠藤を見ながらゲームメイク。44分の関根のスルーパスは拾いたかった。

 22 阿部勇樹 5
柏木が不在のなか、“普段どおり”ではないリスクをかけたプレーを見せたかった。66分には狙い澄ました惜しいミドルを放ったが、もっとゴールを意識した仕掛けをしたかった。
 
19 武藤雄樹 5.5(57分OUT)
プレッシングやペナルティエリア内でのスライディングタックルなど、守備面での貢献度は高かった。カウンターで長い距離を走って貢献したものの、ゴール前で“嫌な存在”になれなかった。
 
7 梅崎 司 6(57分OUT)
宇佐美を見つつ前線に繰り出すという難しい役割をこなし、クロスから一時同点に追い付くゴールを演出した。途中交代となったが、シャドーに残しても面白かっただろう。

20  李 忠成 5.5
なかなかボールが収まらず、裏のスペースばかりを狙う“悪い時の李”になってしまった。それでも“一発”がハマり、ダイビングヘッドから同点弾に絡んだ。だが、輝いた時間は限られた。
 
FW
30 興梠慎三 6.5
李のヘディングシュートがポストに当たり、撥ね返ったこぼれ球を左足で豪快に突き刺す。その後も“興梠らしい”動きで前線に変化を与え、李とポジションチェンジするなど工夫も見せたが2点目は奪えなかった。
 
交代出場
FW
21 ズラタン 5.5(57分IN)
試合終了間際のヘディングシュートはわずかにクロスバーの上に…。15年度シーズン、3試合3ゴールと“ガンバキラー”ぶりを発揮していただけに、もう少し長い出場時間を与えても良かったのでは。
 
MF
24 関根貴大 6(57分IN)
公式戦14試合ぶりのスタメン落ち。それでも何度も仕掛けてサイドを崩すなど“浦和の突破口”となった。しかし、ゴールには絡めなかった……。

MF
31 高木俊幸  (69分IN)
攻撃にアクセントを与えて、ほぼミスなくクロスや突破からチャンスを作った。結果論になってしまうが、よりゴールに近い普段のシャドーのポジションであったほうが、より効果的だったか。

監督
ペトロヴィッチ 5
“G大阪対策”で右WBに起用した梅崎が得点に絡んだ。しかし、交代出場した選手がゴールに絡めず、またも詰め切れずに敗れた。
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