【欧州主要リーグ】選定! 2016年に注目すべき5人――セリエA編

カテゴリ:ワールド

片野道郎

2016年01月02日

総合力ではポグバをも上回る精度抜群のボスニアの攻撃的MF。

走るスピードだけでなく、プレーのスピード、判断のスピード……あらゆる“スピード”が光るムリージョ。 (C) Alberto LINGRIA

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◇NO.3
“ウノ・ゼロ”を成立させる速いCB
――ムリージョ(インテル)
 
 総得点ではリーグ7位(23)ながら、総失点(11)はリーグトップ、ここまで11勝のうち8つが1-0という堅守で首位の座を固めたインテルを象徴するのは、ブラジル代表キャプテンのミランダとCBペアを組んで鉄壁の守りを支えているコロンビア代表ジェイソン・ムリージョである。
 
 最大の武器は爆発的なスピード、そしてそれを積極的に活かす思い切りの良さ。出足の鋭い飛び出しで敵FWへの縦パスをカットしたかと思えば、裏を取られても難なく追いついてクリアするそのダイナミックなプレーは、セリエAのCBで今、最もまばゆい輝きを放っている。
 
 その大胆なプレーを的確な指示とポジショニングでバックアップするパートナー、ミランダのリーダーシップともども、セリエA最強を誇るインテルの最終ラインは一度じっくり観察してみてほしい。

勢いを落としたローマが浮上するか否かのカギを握るのも、中盤の要であるピャニッチだ。 (C) Alberto LINGRIA

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◇NO.4
欧州ナンバーワンの高性能MF
――ピャニッチ(ローマ)
 
 11月以降調子を落として首位争いから後退したローマのなかでひとり気を吐き、チームを支えているのがボスニア・ヘルツェゴビナ代表ミラレム・ピャニッチだ。
 
 4-3-3の右インサイドハーフとして、中盤から積極的に敵陣に攻め上がって前線に質の高い縦パスを送り込み、さらにフィニッシュにも絡んでいく攻撃のキープレーヤーとしての役割を担っている。
 
 的確な状況把握と際立ったタイミングの感覚、そして精度の高いキックによって繰り出される質の高いパスは、中盤でのシンプルなポゼッションから敵の最終ラインを崩しにかかる仕掛けへと、一気に局面を前進させる。
 
 イージーな横パスに逃げず、難易度が高いパスに積極的にチャレンジし、それを何気なく成功させるセンスとテクニックはセリエAでも屈指。そこで足を止めず、さらに前線にタイミング良く走り込んでフィニッシュに絡むゴールセンスも持っている。
 
 また、右足からのFKも抜群の精度を誇り、直接ゴールを狙った時の成功率は18.4パーセントと、5本に1本という高い割合でゴールネットを揺らす。これはハカン・チャルハノール(レバークーゼン)の13.4パーセント、アンドレア・ピルロ(ユベントス)の12.2パーセントを大きく上回る、欧州でも一番の数字である。
 
 その際立ったパスセンスから高精度の直接FKまで、総合力ではポール・ポグバ(ユベントス)をも上回って、セリエAナンバーワンの攻撃的MFの座に君臨している。
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