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芯を鍛え、真に強いチームに。名古屋は悪いながらも勝つ、良い試合もして勝つ。必然だけを積み重ねて首位の背中を追う

カテゴリ:Jリーグ

今井雄一朗

2023年05月21日

布陣変更も駆使して堅守を崩さず

「割りきったから2-1で勝てた」と稲垣は言う。柔軟にプランを変更できるのも強みの1つだ。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

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 すると開始3分で結果は出た。前線から追い回し、球際を厳しく、そして奪って速く。米本拓司のワンタッチパスを受けたマテウスのスルーパスはやや短かったが、走り込んだ森下龍矢が粘って自分のボールとし、さらに粘って中央へと鋭い折り返し。

 そこに試合開始直後の荒木隼人との衝突で「頭が痛い状態でプレーしていた」というユンカーが嗅覚鋭く走り込み、倒れ込みながら膝で押し込み決勝点を挙げた。

 スマートなプレースタイルに見えて「身体のどこかに当たって入ればいい」と常に言う点取り屋の面目躍如。そして後半からはと仕切り直した“インテンシティ”を感じさせるゴールによって、名古屋は勝ち筋を自ら切り開いた。

 リードしてしまえば、そして前半の劣勢を思えば、名古屋がそこからすべき戦いは決まっていた。きっちりと自陣の中央のスペースを埋め、文字通りの堅守速攻で追加点を狙う。

 前半にはなかった守備の安定感で広島の攻めを跳ね返し、布陣変更も駆使して堅守を崩さず試合を閉じた。
 
「ホントはもっとアグレッシブに押し込んで、押し返してってやりたかったけど、そこを割りきったから2-1で勝てたというのもある」と稲垣は言う。こういう苦しい試合を勝ちきれないとタイトルには届かない、とも。

 組み立てたプランに沿って理想的な勝ち方を目ざすのがプランAなら、泥臭くとも勝機を見出していくのがプランBであり、名古屋はそのプラン変更を柔軟に、試合の流れを感じながら進めていったことで、ホーム無敗を勝利で継続した。

 ここ1か月は上位対決も多く苦しむ試合も多かったが、チームの根幹が揺らいだわけではない。むしろこうした芯の部分を鍛えられたとすれば、真に強いチームにまた一歩近づいたとも言えるだろう。

 悪いながらも勝つ、良い試合もして勝つ。名古屋の上位争いに何の偶然もなく、必然だけを積み重ね、彼らは首位の背中を追う。

取材・文●今井雄一朗(フリーライター)

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