• トップ
  • ニュース一覧
  • エスパ乾貴士に吹っ飛ばされて――大学とプロで二足の草鞋を履く関口凱心、ほろ苦すぎるデビュー戦で得た経験

エスパ乾貴士に吹っ飛ばされて――大学とプロで二足の草鞋を履く関口凱心、ほろ苦すぎるデビュー戦で得た経験

カテゴリ:大学

安藤隆人

2023年05月04日

清水戦の失点シーンを振り返る

今季は特別指定で大宮でもプレー。すでにプロデビューを飾り、多くのことを吸収している。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

画像を見る

 清水戦から8日後、関口は山梨学院大のユニホームを身に纏い、左腕にキャプテンマークを巻いて関東大学リーグ2部の早稲田大戦のピッチに立っていた。

 ポジションはボランチ。早稲田大の攻撃に対して、鋭い読みからの寄せを駆使して中盤で壁を築くと、奪ったボールを素早く前に繋げてカウンターの起点になった。さらに2トップをサポートするために積極的に前に飛び出して、高い位置でのプレーも光った。

 関口の幅広い守備網と攻守を繋ぐプレーがチームを活性化させ、昨年まで1部リーグだった早稲田大に2-0で勝利。

「今日の試合は守備をしっかりとするという役割があったので、まずは守備を安定させることを意識してプレーしました」

 会心の勝利後、関口がこう口を開くと、改めて清水戦の失点シーンについて聞いてみた。
 
「乾さんが左に展開したあと、僕は真ん中のチアゴ・サンタナ選手を見ていました。乾選手がファーに来ていることは分かったのですが、完全に僕の死角から入られてしまってやられてしまいました」

 この一連のプレーには、乾の巧妙な駆け引きがあった。左サイドに展開したあと、乾はファーサイドを狙いながらも、関口の視野に自分が入っていることを察知して、一度背後のスペースを狙っているように見せかけるために潜り込んでから、クロスが届く手前で一気に前に出てきてヘッドで合わせた。完全に駆け引きで上回られての失点だった。

「あのシーンはボールウォッチャーになってしまう僕の課題が完全に浮き彫りになりました。その後に失点シーンの映像を見て、ボールだけではなく、もっと空間を把握して、身体を開いて乾さんとボールを捉えながら対応すべきでした。でも、あの時の僕はボールが上がった時には乾さんを完全に見失っていました。課題をつかれての失点は悔しいです」

 いきなりの右サイドバックというポジションとタスクをきちんと受け止め、言い訳を一切せずに何が足りなかったのか、どうすべきだったのかを考える。これこそが関口の最大の魅力と言えよう。
 
【関連記事】
J1クラブが争奪戦をしたガンバ内定の関西学院大MF美藤倫。なぜ“憧れの先輩”がライバルとなるチームを選んだのか「複雑な気持ちはありますが…」
プロになる、難関国立大で学ぶ。「サッカーができるのは30歳過ぎくらいまで」。藤枝東のCB兼FWの植野悠斗が描く将来のビジョン
現役プロレスラーの遺伝。U-20W杯を目ざす筑波大CB諏訪間幸成は“やると決めたらやり切る”精神で邁進「父から学んだことはたくさんある」
様々な想いが詰まった「今なら」。大学屈指のボランチ藤井海和は、多くのJクラブが即戦力として欲しがる存在に
プレーオフ選抜の中村憲剛ヘッドコーチは即席チームをいかにして短期間で“勝てるチーム”にしたのか? 選手たちに伝えた言葉は…

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト いざアジア王者へ!
    5月10日発売
    悲願のACL初制覇へ
    横浜F・マリノス
    充実企画で
    強さの秘密を徹底解剖
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ