• トップ
  • ニュース一覧
  • タフなJ3を勝ち抜くためのポイントは? いわてを率いる松原良香のビジョンは明確。理想と現実をどうすり合わせていくか

タフなJ3を勝ち抜くためのポイントは? いわてを率いる松原良香のビジョンは明確。理想と現実をどうすり合わせていくか

カテゴリ:Jリーグ

元川悦子

2023年04月29日

クラブに確固たる土台が残るような仕事を

勝つためのビジョンは明確。あとはそれをどうチームに落とし込み、選手たちに表現させて、結果に結びつけるか。(C)IWATE GRULLA MORIOKA

画像を見る

 そして松原監督がもう1つ、躍進のポイントとして挙げるのは、ボールを保持するか、縦に速く展開するかの使い分けだ。今季のJリーグを見ると、J1の上位争いをしているヴィッセル神戸、名古屋グランパス、J2をけん引しているFC町田ゼルビアを筆頭に、手数をかけず縦に速く攻めていくスタイルのチームが目立つ。

 昨季までエース解説者だった松原監督も、その傾向をしっかりと認識したうえで、遅攻も織り交ぜながら、より効果的な攻撃を組み立てていこうと模索を続けている。

「ボールを奪ってから縦に速いサッカーというのが、今のJの主流になっているのはよく分かっています。でも中山(雅史=沼津監督)さんがやろうとしているように、主導権を握るスタイルも必要。その使い分けを選手たちが掴んだら、いわては絶対に優勝できると思います」

 走力、選手層、決定力、スタイルの使い分けといったポイントに注力しつつ、貪欲に高みを目ざす松原監督。彼自身のビジョンは明確だ。あとはそれを選手に理解させ、ピッチ上で表現してもらう作業をどう進めていくかだ。

 そこは指揮官の経験が少ない分、やはり試行錯誤の連続に違いないが、少しずつ成果が出てきたという実感も持てている様子だ。
 
「理想と現実をどうすり合わせていくか。それはどの監督も悩むところなんです。その作業を早く進めるためにも、コーチやスタッフと描いている絵を共有し、チーム一丸となり、応援してくれている人々の心に響いているのかが肝心なんです。

 監督業というのは本当に1人ではできない。みんなの協力があってこそ成り立つんだと、いわてに来て実感しています。彼らの努力に報いるためにも、勝利という結果を積み上げ、J3優勝という目標を達成するしかない。

 責任の重い仕事ですが、何とかやり遂げられるようにベストを尽くしたい。いつか自分が去った時に、このクラブに確固たる土台が残るような仕事をしていきたいと思っています」

 松原監督が率いる、いわてがどのような軌跡を辿るのか。彼らは今季J3を席巻できるのか。ここからの戦いから目が離せない。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

【PHOTO】サポーターが創り出す圧巻の光景で選手を後押し!Jリーグコレオグラフィー特集!

【PHOTO】編集部が厳選! ゲームを彩るJクラブ”美女チアリーダー”を一挙紹介!
【関連記事】
トップ解説者からJ3指揮官へ。未知なる地・岩手に赴いた松原良香が偽らざる本音を吐露「日本サッカー界にも貢献できる」
中山雅史、戸田和幸、服部年宏…元Jリーガー監督が激しくバトル! いわて指揮官の松原良香はJ3のレベルアップを実感
「放送しないとは言ってない」来季以降のJ3中継はどうなる? 野々村チェアマンが言及「有料は全然ある」
堂安律の“Jリーグっぽい”発言にコンサ西大伍が見解!「横パスで、縦のコースを空けることができる」
【セルジオ越後】30周年の記念試合で“タダ券”2万枚? 理解はできるけど、Jリーグの興行面が心配になるね

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト いざアジア王者へ!
    5月10日発売
    悲願のACL初制覇へ
    横浜F・マリノス
    充実企画で
    強さの秘密を徹底解剖
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ