• トップ
  • ニュース一覧
  • 【都並敏史が語るJ30周年 #3】「課題も少なくない」。現状を踏まえ、求めたいことは? 選手には貪欲に突き詰める姿勢、クラブには実務ができてサッカーも知っている人材

【都並敏史が語るJ30周年 #3】「課題も少なくない」。現状を踏まえ、求めたいことは? 選手には貪欲に突き詰める姿勢、クラブには実務ができてサッカーも知っている人材

カテゴリ:Jリーグ

元川悦子

2023年04月21日

次の15年はフロントがプロに

下部リーグの指揮官として5シーズン目を戦っている都並。頼れるリーダーとナンバー2の必要性を誰よりも痛感している。写真:元川悦子

画像を見る

 もう1つの課題として都並が挙げるのは、クラブのマネジメントだ。コロナ禍の影響もあり、ここ2~3年のJリーグは収入が減り、お金が回らなくなっている。そういう逆境に直面しても資金を確保したり、斬新な経営のできるトップ、効果的な投資で強いチームを作れるGM、彼らをつなぐスポーツダイレクター的なナンバー2の人材が不足していると都並は言うのだ。

「昨季J1王者の(横浜F・)マリノスはシティグループの傘下に入ったことで、資金力・強化のノウハウの両面で成功していると思います。本気でサッカーを知っているトップが、有能なGM、勝てる監督を連れてこないとチームは強くならない。実務ができてサッカーも知っている人材を育成し、数を増やしていくことがJリーグの次なるテーマですし、成長の原動力になると思います」

 マネジメントの人材については、野々村芳和チェアマンも課題の1つに挙げている部分。「Jリーグは最初の15年で選手がプロになり、次の15年で指導者がプロになった。次の15年はフロントが完全なるプロフェッショナルにならないといけない」と語っていた。
 
 今はセレッソ大阪の森島寛晃社長、湘南ベルマーレの坂本紘司代表取締役GM、いわてグルージャ盛岡の秋田豊社長のように、元Jリーガーで経営に携わっている人材も増えてきた。が、実務をこなしながら経営ビジョンを立案でき、現場を動かせるカリスマ性と統率力を持つ人材はほんの一握り。Jリーグが欧州トップリーグに肩を並べようと思うなら、あらゆることを幅広く考え、長期的に見通せるリーダーとナンバー2が必要不可欠だ。

 下部リーグの指揮官として5シーズン目を戦っている都並は、その重要性を誰よりも痛感する1人。彼自身はピッチ上で選手をけん引していくが、地域密着活動やスポンサー営業などにも携わり、サッカー界に貢献していく覚悟を持って、ここからも邁進していくという(本文中敬称略)。

※第3回終了(全4回)。次回はセカンドキャリアや森保一監督に関するインタビューを掲載予定。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

【PHOTO】その年を華やかに彩ったJリーグ歴代MVPを一挙紹介!(1993~2022)
【関連記事】
【都並敏史が語るJ30周年 #1】バブルで浮かれるなか、忘れられない加藤久の言葉。破格の年俸提示には「本当に驚いた」
【都並敏史が語るJ30周年 #2】楽しみなタレントはいるが…左SBの人材難に憂い「スペシャルコーチが必要な技術や戦術を教えたほうがいい」
「見たことのない動物が家の前にいる」エメルソンは練習欠席の理由も異次元。岡野雅行が選ぶJリーグ歴代最強イレブン
「『こいつ、ウザっ!』と思っていましたが…」安田理大が選ぶJリーグ歴代最強イレブン。「グラディエーターみたいに戦う」
「三笘のお尻を触らせてもらったら衝撃」と仰天エピソードも。岩本輝雄が選ぶJリーグ歴代最強イレブン

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト ガンナーズを一大特集!
    5月2日発売
    プレミア制覇なるか!?
    進化の最終フェーズへ
    アーセナル
    最強化計画
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ