【セルジオ越後の天国と地獄】広島対オークランド・シティ戦もそうだけど、日本はなぜ「1試合の観客動員数と売上げ」を一緒に公表しないのか疑問だよ
カテゴリ:連載・コラム
2015年12月11日
ブラジルリーグでは、有料は何人、招待は何人という内訳が出るから、売り上げも計算できる。
海外では1試合毎の売り上げが分かる。日本ではなぜ出さないのかな。Jリーグの公式発表によれば、2015年のシーズン観客動員数が1000万人を超えて、歴代最多だったという。でも、この数字を鵜呑みにしていいのかな?
「1試合毎の観客動員数と売り上げ」はセットで見せないと意味がないよ。だって、チケットをばら撒いているかもしれないし、招待しただけかもしれない。たとえばブラジルリーグでは、有料は何人、招待は何人という内訳が出るし、試合毎の売り上げも発表される。別に招待するのが悪いと言っているわけじゃなくて、内訳を見せてこそ観客動員数も意味を持つということ。
JリーグやJFA、FIFAの運営側は、有料と招待客の内訳を知っているはず。それを公表しないのは、出せない理由があるからじゃない? 出ないのではなく、出そうとしていない。実際の内訳は都合の悪い真実なのかもしれないね。もしそうではないのなら、透明性を確保する意味でも、すぐに改善してほしいよ。
結局、「観客動員が増えた」と大々的に発表するのは、スポンサーに向けたアピールでしかないということ。
クラブとして成長しているのか否か、リーグとして成功しているのか否か。プロクラブ・リーグとして分かりやすい指標は、1試合毎の観客動員数ではなく、1試合毎の売上げだ。観客動員数はどうにでもできるから、詳細を開示しない限り、信用ならないというのが正直なところだね。