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【藤田俊哉の目】日本代表は“意図的に”戦えていたのか。ボールは握れても、効果的なプレーは見られなかった

カテゴリ:連載・コラム

藤田俊哉

2023年04月01日

ゲームが動いていない時にどう変化させていくか

三笘(9番)や伊東など個の力に秀でる彼らに、プラスもう一人で“意図的に”崩す形を増やしたい。写真:サッカーダイジェスト/JMPA代表撮影

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 相変わらず伊東純也や三笘薫の“個”の力は光っていたが、後方から丁寧にパスをつないで組み立てるだけでは、ゲームテンポは上がらない。サイドからの個人突破のサッカーだけでは、対応力の高いウルグアイやコロンビアには通用しない。

 ボールを大切に、パスを繋ぐサッカーからのリズムチェンジをどのように行ない、その精度をどのように上げていくのかが、次のステージで戦い抜ける鍵だろう。ただボールを保持する時間を増やすだけではなく、“意図的に”リズムの緩急をつけたグループでのアクションが増えることを、楽しみにしている。

 攻撃のバリエーションというものは、システムや戦術を代えたからといって、すぐに作り出されるものではない。しかし、積極的に攻撃に出る姿勢を見せなければ、それらも始まらないし、リアクションサッカーから抜け出せない。

 カタールW杯での日本は、ボールを持たないチームのほうが勝率は高かったというデータもあった。サッカーに正解はないから、日本がボールを持たないサッカーを追求するのも一つだろう。
 
 しかし、時間によってどうアクションを起こすか。ゲームが動いていない時にどう変化させていくかが、大人のフットボールであり、モダンなスタイルとも言える。

 引いて守る戦い方ばかりでは観ていてつまらないし、何よりファンやサポーターが求めていないだろう。ファンやサポーターの期待に応えるのがプロの仕事だとしたら、それを追い求めて勝率を高めてほしい。クラブチームよりも代表チームのほうが勝利を求められている現実であるから。

 この2試合で、日本はどれだけシュートを打ったのか。その数を見ても、ウルグアイ戦は6本(ウルグアイは10本)、コロンビア戦は4本(コロンビアは14本)であった。もう少しゴール前の攻防を見たかった。日本には、スタジアムを満員に埋めてくれたファンやサポーターのためにも、そのようなプレーがより必要となる。

 もっとも、森保ジャパンは再始動したばかり。次のW杯までは準備期間がある。ベスト8という目標のハードルが上がっているから厳しい目で見てしまうが、三笘や伊東、堂安律など、W杯以降の成長スピードは目覚ましいものがある。板倉滉、遠藤航、鎌田大地も相変わらずコンスタントに出場している。クラブチームでのステイタスを上げている。

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