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名波浩&前田遼一が森保ジャパンに新たなエッセンスを注入。2人の新任コーチに求められる役割

カテゴリ:日本代表

元川悦子

2023年03月24日

どんなアドバイスを送り、的確な方向に導くか

強力なスタッフが加わった森保ジャパン。目ざすべきサッカーを体現したい。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 名波コーチは松本山雅での監督時代、傑出した打開力を誇るU-20日本代表の横山歩夢(鳥栖)に個人・チーム戦術を叩き込むべく、徹底したアプローチを行なっている。その結果、彼は昨季のJ3で11ゴールを叩き出し、個人昇格を果たした。

 そうやって一人ひとりにアプローチし、個の成長を促せるのが強みだ。今回も練習後に橋岡大樹(シント=トロイデン)と話し込む場面が見られ、積極的にコミュニケーションを図ろうとしている様子が窺えた。

 代表は限られた活動日数しかないため、どこまで個々の能力を引き出せるか分からないが、98年フランスW杯の元10番だった自身も代表活動を経て大きく飛躍した経験がある分、声掛けや指示には長けているはず。一人ひとりの背中を押し、アグレッシブにチャレンジさせるマインドを作ることも得意だろう。

 特にここからエース級と位置づけられる三笘薫(ブライトン)のような選手には心強い存在になり得る。“名波成果”が徐々に出てくることを期待したい。
 
 一方の前田コーチも代表で1トップとして成功と挫折の両方を味わってきた。現役時代の得点感覚は非凡で、DFとの駆け引きやポジショニングなども独特の感性を持ち合わせていた。それを上田や町野修斗(湘南)といった点取り屋タイプの面々に伝授してくれれば、FW陣の得点力も上がるのではないか。

「(前田コーチは)生粋のゴールゲッター。より少ないタッチでゴールを重ねるイメージがあります。自分もずっとワンタッチゴールとかにこだわっているけど、より簡潔にゴールを取ることが僕は良いと考えている。そういう意味で見習う部分は多いですし、FW論じゃないけど、同じポジションだからこそ話せることもある。刺激を受けられるんじゃないかと思います」と上田も大いに歓迎していた。

 2人のコーチが試合中にどんなアドバイスを送り、的確な方向へと導いていけるのかも注目点。今回はベンチの動向や役割分担にも目を向けつつウルグアイ戦を見てみたい。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

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