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名波浩&前田遼一が森保ジャパンに新たなエッセンスを注入。2人の新任コーチに求められる役割

カテゴリ:日本代表

元川悦子

2023年03月24日

伊東は「新しい感じがする」とコメント

主に攻撃面を担当する前田(左)と名波(右)の両コーチ。指導の一端がウルグアイ戦で見られれば理想的だ。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

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 新生・日本代表の初陣となるウルグアイ戦が3月24日夜、東京・国立競技場で行なわれる。

 第2期目に突入した森保一監督は「形としては4-2-3-1でスタートしていければ。4-2-3-1がこれからのベースになっていくかをまずチャレンジして、判断したい」と発言。

 攻撃陣は浅野拓磨(ボーフム)か上田綺世(サークル・ブルージュ)を1トップに据え、右から伊東純也(S・ランス)、鎌田大地(フランクフルト)か堂安律(フライブルク)、左に三笘薫(ブライトン)という陣容で、南米の強豪にぶつかっていくことになるだろう。

 森保監督は「サッカーのセオリーのなかで『奪って早く攻めること』は優先順位の一番に持っていないといけない。それを持ちながらも、カタール・ワールドカップで課題にもなった『ボールを握っていく攻撃』を仕掛けられるように、選手たちにトライしてほしい」と注文もつけていたが、緩急をつけながらの攻めというのは相手との力関係もあってそう容易ではない。

 ただ、速攻・遅攻・リスタート・PKなどを駆使してW杯2大会連続4強入りしたクロアチアのように、多彩な試合運びができなれば、出場国が48か国になって試合数も増える2026年の北中米W杯での8強入りは難しい。戦い方のバリエーションを増やし、選手層を引き上げていかない限り、日本の目標達成は見えてこないのだ。

 明確な課題に直面する代表に、これまでになかったエッセンスをもたらす人材と言えるのが、新たに就任した名波浩、前田遼一の両コーチだ。
 
 20日のトレーニング開始以降、名波コーチは複数色のビブスを使いながらのスローインとポゼッション、5対5+フリーマンなど少人数でのゲーム形式など担当。前田コーチもパス&コントロールなどベーシックな部分を軸に練習を進めてきた。

 伊東が「新しい感じがする」とコメントしたが、横内昭展(現・磐田監督)、上野優作(現・岐阜監督)の両コーチがやっていた練習とは異なるだけに、選手たちの意識も変わりそうだ。

 初陣2日前の22日には、名波コーチが中心となってミーティングも行なわれたという。

「カタール・ワールドカップでは粘り強い戦いを見せられたし、ドイツ・スペイン戦では守から攻のカウンターのところで相手の嫌がる良い攻撃ができていたと。ただ、さらにボールを奪う部分、ボールを握りながら試合を進める部分、プレス回避しながら攻撃につなげる部分。速攻ができなかった時のボールの動かし方などは引き上げていかないといけないと名波コーチが選手たちに伝えてくれました」と森保監督はその内容を明かした。

 これは指揮官がカタールW杯で苦杯を喫した時から言い続けている部分。「私の考えと大きく違ったところはない」とも話すように、スタッフ間で共通認識を持てているという。それをピッチ上に落とし込むのが、攻撃陣を担う名波・前田の両コーチの役割。その一端がウルグアイ戦で見られれば理想的だ。

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