後半のユナイテッドは、48分にシュバインシュタイガーが強烈なヘディングを見舞うなど、セットプレーからチャンスを創出してボールを支配するも、シュマイケルを中心とした守りに阻まれた。
 
　前半と同様、ボールこそキープするも、全員が自陣に引いたレスターの分厚い壁の前に、セットプレーからでしかチャンスを見出せないもどかしい時間が続いた。
 
　相手の連動した守備の前に、攻撃の起点となる縦パスのコースを絶たれたユナイテッドは、68分にルーニーをデパイに代え、サイドから個人技で状況を打開しようと狙ったが、ルーニーが不在の最前線はクロスボールの受け手が迫力を欠いた。
 
　一方、個の力で上回る相手に対し、理想的な展開で時間を経過させていったレスターは、65分に岡崎に代わって投入されたウジョアに決定機が訪れたが、デ・ヘアが好セーブに勝ち越しを阻まれた。
 
　試合は結局、試合の大半の時間帯でボールを支配しながらも決め手を欠いたユナイテッドがレスターの堅牢を破れず、１-１のドロー決着となった。
 
　ヴァーディーにリーグ新記録弾が生まれた記念の一戦、相棒の岡崎もボールを巧みに引き出し、何度かチャンスを作った。しかし、いずれも結果に結びつかなかったのは、岡崎自身のミスがあったからである。
 
　なかでもフクスの縦パスをペナルティーエリア内で受けるも、トラップがマイナスに流れて得点機を逸した56分の場面は、フリーだっただけに悔やんでも悔やみきれないミスだった。
 
　絶好調のヴァーディーにチームメイトからボールが集まるなかで、岡崎に回ってくるチャンスは限られている。今日のようなミスを減らさないことには、先発の座が確約されることはない。
 
　さて、レスターはユナイテッドに引き分けたものの、メガクラブとの対戦では９月にアーセナルに大敗（３-５）を喫していただけに、ホームゲームとはいえ意味のある勝点１を手にしたと言えるだろう。
 
“負けなかった”ということをより価値のあるものにするため、次節の難敵スウォンジーとのアウェーゲームでは、勝点３を持ち帰ることが重要になってくる。チームは勢いを維持できるか、そしてヴァーディーの得点記録がどこまで伸びるのかにも注目が集まる。