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【J1昇格プレーオフの是非を問う②】無視できない経営メリット。今後は入れ替え戦の導入も検討すべきか

カテゴリ:Jリーグ

清水英斗

2015年11月29日

J2・3位以下の苦戦が必至ならば、J1クラブが残留するチャンスを広げてもいい。

プレーオフ勝者は、J1・16位のチームと昇格試験をするのも手だ。(写真は今季16位の松本のオビナ)。(C)SOCCER DIGEST

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 ただ注意すべきは、ぎりぎりで昇格したクラブが自らの置かれた状況を俯瞰できず、無茶な資金を投入してギャンブルのようなJ1挑戦に大失敗するケース。これには目も当てられない。

 しかし、J1昇格の原資をドブに捨てず、育成やスタジアムといった長期的な投資に使えば、傍目にはエレベータークラブに見えても資産としてクラブに残るものはある。

 その好例が今の湘南だ。14年のJ2を圧倒的な強さで制し、今季は中位でのJ1残留を果たした。これが昇格クラブのあるべき姿。ぎりぎりで昇格し、そのまま上に定着しようという発想は甘い。足もとを見つめ、長期的ビジョンを築いたクラブが真の成長を遂げる。

 これから検討すべきは、入れ替え戦の導入だろう。前述のように、J2で3位以下のクラブは昇格しても苦戦が必至。ならば逆に、J1クラブが残留するチャンスを広げてもいいのではないか。

 プレーオフ勝者は、J1の下から3番目のチームとホーム&アウェーの入れ替え戦を戦い、昇格試験を行なってはどうだろう。今季からJ1にポストシーズンが導入され、J1とJ2の最終節が重なっている。カレンダー的にも、入れ替えプレーオフは実施しやすい。

 最後に本筋から外れるが、3年間で6位のクラブが二度もプレーオフを制したことは興味深い。規定により、上位クラブは、引き分けでも勝者になれる。つまりは1-0から試合を始めたようなものなのに、叩きのめせない。逃げ切れない。

 日本のチームがリードした状況の試合運びを苦手とする現象は、様々な外国人監督が指摘している。逆に、初めから不利な状況で、やることがひとつしかない場合は、開き直って普段以上の力を発揮する。

 日本人の傾向が、如実に表われている。そんな興味もあり、個人的にはプレーオフを支持する。

文:清水英斗(サッカーライター)
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