【リーガ現地コラム】バロテッリにも喩えられるスペイン代表期待の逸材ウィリアムス

カテゴリ:連載・コラム

豊福晋

2015年11月27日

ウィリアムスの成長の陰にあるムニアインの存在。

怪我で出遅れながらもここまで4ゴールと高い得点能力を発揮。いまやウィリアムスはA・ビルバオの前線に不可欠な存在に。(C)REUTERS/AFLO

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 A・ビルバオとの現行契約の違約金は2000万ユーロ(約28億円)。ビッグクラブにとっては簡単に手が届く額だ。事実、今シーズンの活躍でその名は一躍欧州中に広まり、A・ビルバオにコンタクトを取ろうとするクラブが絶えないという。しかし、代理人のフェリックス・タインタは移籍を否定する。

「イニャキはアスレティックに残る。騒がれると多くの声がかかるものだが、まずは落ち着いた環境でプレーすることが大事だ」

 過去にはその若さと技術、そして風貌からマリオ・バロテッリ(ミラン)と比較されることもあった。しかし、内面は悪童として知られるバロテッリと180度異なる。レサマでの徹底した教育もあり常に謙虚で、若くして地に足のついた言動が目立つ。指導者の評判もすこぶる良い。

 そんなウィリアムスの世話役となっているのが、レサマの大先輩であるイケル・ムニアインだ。彼は後輩を可愛がり、ピッチ外でもよく面倒を見ているという。ウィリアムスの成長の陰にムニアインの存在があるのは、クラブ周辺では有名な話だ。

 ウィリアムスの名は知れ渡った。リーガ後半戦、注目を浴びる中でどれだけ結果を残せるか。いずれにせよ、スペイン代表入りとクラブレベルでのステップアップは、そう遠くないだろう。


文:豊福晋
 
【著者プロフィール】
豊福晋/1979年、福岡県生まれ。2001年のミラノ留学を経て、フリーで取材・執筆活動を開始。イタリア、スコットランドと拠点を移し、09年夏からはスペインのバルセロナに在住。リーガ・エスパニョーラを中心に、4か国語を操る語学力を活かして欧州フットボールシーンを幅広く、ディープに掘り下げている。独自の視点から紡ぐ、軽妙でいて深みのある筆致に定評がある。
 
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