ようやく停滞から抜け出せそうな雰囲気が漂ってきた
そして、最終的に試合を決めたのは、昨季はJFLラインメール青森へのレンタル移籍を経験した村越凱光の2点目だった。84分、菊井が相手と交錯し、前に出たボールに村越が反応。強引に持ち込んでペナルティエリア外から左足を振り抜き、ゴールを奪ったのである。
「村越は練習から調子が良かった。そういう選手を信じて使うことが大事」と霜田監督も口にしていたが、若い選手に積極的にチャンスを与えることで成長を促そうとしたのだろう。
こうして2-0で霜田体制初陣を飾った山雅。複数得点・無失点という点を含め、総得点76・総失点38という目標達成に向け、力強い一歩を踏み出したと見ていいだろう。シュート数7本というのはやや物足りないが、攻撃の厚みが増し、プレッシングの意識が高まるなど、内容的に前進が見て取れたのは確かだ。
「キャンプでやってきたことの半分くらいしか出せなかった」と霜田監督は辛口評価だったが、それも含めて伸びしろがあるということだ。
1トップの小松と渡邉、右FWの滝と村越、左FWの榎本樹と田中など各ポジションの競争も熾烈になり、選手層も厚くなりそうだ。それは横山やルカオなど特定のタレントに頼っていた昨季との大きな違い。「チームの総合力を引き上げてJ2に上がる」という霜田スタイルで、山雅はポジティブな方向に進むのではないかという期待を抱かせた。
「村越は練習から調子が良かった。そういう選手を信じて使うことが大事」と霜田監督も口にしていたが、若い選手に積極的にチャンスを与えることで成長を促そうとしたのだろう。
こうして2-0で霜田体制初陣を飾った山雅。複数得点・無失点という点を含め、総得点76・総失点38という目標達成に向け、力強い一歩を踏み出したと見ていいだろう。シュート数7本というのはやや物足りないが、攻撃の厚みが増し、プレッシングの意識が高まるなど、内容的に前進が見て取れたのは確かだ。
「キャンプでやってきたことの半分くらいしか出せなかった」と霜田監督は辛口評価だったが、それも含めて伸びしろがあるということだ。
1トップの小松と渡邉、右FWの滝と村越、左FWの榎本樹と田中など各ポジションの競争も熾烈になり、選手層も厚くなりそうだ。それは横山やルカオなど特定のタレントに頼っていた昨季との大きな違い。「チームの総合力を引き上げてJ2に上がる」という霜田スタイルで、山雅はポジティブな方向に進むのではないかという期待を抱かせた。
2019年に反町康治監督が退任してからは、布啓一郎、柴田峡、名波という3人の指揮官がチームを率いたが、進むべき道筋がなかなか明確にならず、チームが揺れ動いている印象が強かった。が、ここへきてようやく停滞から抜け出せそうな雰囲気が漂ってきたと言えるのではないか。
もちろん今後は他チームも分析や対策を進めてくるはずだから、全てが順風満帆に進むとは限らない。すでにキャプテン安東輝の長期離脱が発表されるなど怪我のリスクも少なからずあり、壁にぶつかることも考えられる。
実際、昨季も夏場にコロナ感染者が続出。重要なヴァンラーレ八戸、いわきFC、鹿児島ユナイテッドとの3連戦で未勝利という停滞に陥り、そこで失ったポイントを最後まで取り返せなかった。今季は同じ轍を踏まないような強固な体制を構築し、勝ちながら強化を進めていくことが肝心だ。
今季開幕勝利をどう今後につなげていくのか。霜田山雅の本当の戦いはこれからだ。
取材・文●元川悦子(フリーライター)
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もちろん今後は他チームも分析や対策を進めてくるはずだから、全てが順風満帆に進むとは限らない。すでにキャプテン安東輝の長期離脱が発表されるなど怪我のリスクも少なからずあり、壁にぶつかることも考えられる。
実際、昨季も夏場にコロナ感染者が続出。重要なヴァンラーレ八戸、いわきFC、鹿児島ユナイテッドとの3連戦で未勝利という停滞に陥り、そこで失ったポイントを最後まで取り返せなかった。今季は同じ轍を踏まないような強固な体制を構築し、勝ちながら強化を進めていくことが肝心だ。
今季開幕勝利をどう今後につなげていくのか。霜田山雅の本当の戦いはこれからだ。
取材・文●元川悦子(フリーライター)
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