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“段差”をつけたパスコースで敵守備陣を切り裂く。開幕連勝の名古屋で言い落とせない米本拓司の個人戦術

カテゴリ:Jリーグ

今井雄一朗

2023年02月26日

守備のシャトルランのような重労働をこなす

 またその前段として、米本の個人戦術が活きていたことも言い落とせない。試合開始からしばらくは、パトリックの空中戦に不確定要素を生み出され、セカンドボールも上手く拾えず自陣に引き込む守備が名古屋は続いていた。

 そこに「キャスパーの脇でボールを持たれた時に重くなっていたので、前半の終わりぐらいからそこに自分が出るようにした」と、2列目と3列目を兼任するような守り方を米本が実践していたのである。

 相棒の稲垣祥と同様に、中盤の底を固めながらボールホルダーにアプローチをかけるという、守備のシャトルランのような重労働をこなせるのが米本の持ち味だ。そこで試合の主導権を取り戻したチームは、後半序盤のピンチをランゲラックの好守によって切り抜け、前述のチャンスにまでこぎつけている。

 米本ひとりが戦局を変えたとは言わないが、しかし名古屋にとっては重要な働きをして、さらに決勝点を演出した選手であるとは確実に言える。
 
 米本だけでなく、ピッチ上の選手たちの様々な意図が噛み合い、名古屋は2戦連続の無失点勝利を手にした。後半残り5分という場面では、「もう割り切るよ!」という中谷進之介の声がスタジアムに響いたのも、やはりチームをひとつにした要因だ。

 監督交代のたびにスタイルが変わってきた名古屋にとって、立ち戻るべきサッカーや蓄積されたクラブカラーのようなものは時に希薄にもなったが、前体制から引き継ぐものは引き継ぎつつ、アグレッシブな戦いにトライし続けるなかには、徐々に醸成されてきたものも見え始めた。

 それが攻守にわたっての“意図”として現われ、開幕連勝につながったことは、今後の彼らを支えるものになっていくものとしての期待感を膨らませる。

取材・文●今井雄一朗(フリーライター)

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