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“タケ封じ”が対戦相手の合言葉…それでも久保建英が輝きを増す理由をソシエダ番記者が考察。セルタ戦後の発言は「同僚が耳を傾けるほど重みがある」【現地発】

カテゴリ:海外日本人

ミケル・レカルデ

2023年02月22日

「全員が責めを負わないといけない」と発言

 ただ今節のセルタ戦では、チーム同様に、そのパフォーマンスは不完全燃焼に終わった。開始5分に絶妙のスルーパスでオジャルサバルの先制ゴールをお膳立てするなど立ち上がりからエンジン全開だったが、前半、危険なシーンを生み出したのはこのシーンのみ。積極的な姿勢を見せ続けたが、実効性が伴わなかった。

 後半に入っても、膠着状態が続く中、アルグアシル監督は63分に前節のエスパニョール戦で故障から復帰したミケル・メリーノを投入。攻守のダイナモの牽引で攻撃に流動性が生まれ、その中で違いを生み出したのがタケだった。65分に再び針の穴を通すようなパスで好機を演出するも、オジャルサバルがわずかにコントロールミス。70分にソシエダらしい流れるようなパスワークから今度はタケがチャンスを迎えたが、シュートは相手GKの正面を突いた。
 
 痛恨だったのは、77分の場面だ。ソシエダの数的優位の状況で、ペナルティエリア内でボールを受けたが、左足から放たれた何の信念も力強さも感じられないシュートはゴール右にそれた。結局83分に交代でピッチを退き、セルタのロスタイムの同点ゴールをベンチで目の当たりにした。

 試合後は反省の言葉ばかりが口を突いた。「相手が10人になったし、もっとゲームをコントロールするべきだった。もっとボールに触れて、バックパスをあまり出さないようにすることもできたはず。僕たちは時々自分たち自身で難しくしてしまう。もっと攻撃しなければならない。僕も含め、何回かのチャンスで試合を決められた可能性があった。全員が責めを負わないといけない」

 皮肉とユーモアを交えたメディア対応が人気のタケだが、真剣モードでもその発言は、チームメイトが自然に耳を傾けるほどの重みを持っている。弱冠21歳のニューフェイスは、すでにトッププレーヤーに求められる重要な資質をピッチ内外問わず示している。

取材・文●ミケル・レカルデ(ノティシアス・デ・ギプスコア)
翻訳●下村正幸
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