日本にとっては問題のない相手。むしろ考慮すべきは、外的要因だ。

カンボジア戦は人工芝のピッチで行なわれる。守備陣は「グラウンダーやバウンドしたボールが、素直に転がってこない」(西川)と多少ナーバスになっているようだ。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)
日本にとしては、戦術面で強調すべきことはほぼない。前述したように明らかに格下のカンボジア戦では、いかに崩してゴールを奪うかに焦点が絞られる。多少の修正はあれど、シンガポール戦とほぼ同じスタンスで臨むだろう。
カンボジアは、間違いなく守りを固めてくる。実際に15日に行なわれたカンボジアの公開練習は、ハーフコートでの守備戦術の確認に時間が割かれていた。9月の前回対戦時同様の5-4-1を敷き、サイドからのクロスを弾き返し、前線へロングボールを送り、カウンターからゴールを狙う。ただ、いずれの局面でも精度は高くなかった。決して舐めているわけではないが、日本にとっては問題のない相手。むしろ考慮すべきは、外的要因だ。
会場となるプノンペンのオリンピック・スタジアムは、普段は一般開放されている大きな広場の一角に当たる。スタジアム付近では老若男女が暗くなるまでボールを蹴り続け、周囲からは正体不明の陽気な音楽が流れる。まさにアウェー。比較的最近に新設されたというロッカールームには、水しか流れないシャワーが設置されている。
試合球は、チーム関係者が「見たことがない」と語る青いボール。「普段使っているものより重い」と口を揃える日本の選手は、多少なりとも違和感を覚えているようだ。
さらに、グラウンドは、黒いゴムチップが大量にまかれた人工芝だ。本田は「僕はプロになるまで6年間も人工芝でやったので、あんまり違和感がない。良いほうの芝の種類だと思う」と語るなど、さほど問題視していないようだが、それは攻撃での話。
吉田は「(水で)濡らすと変わってくると思いますけど、かなり乾燥しているんでボールも走らないですし、そこが一番難しい」とややナーバスで、GKの西川も「グラウンダーやバウンドしたボールが、素直に転がってこない」と最大限の注意を払う。
また、身体に負担がかかる人工芝のグラウンドでは、筋肉系の怪我のリスクも付きまとう。シンガポール戦で右太腿を打撲し、いまだ練習ができていない金崎のようなケースは、なんとしても避けたいところだ。
取材・文:増山直樹(サッカーダイジェスト編集部)
カンボジアは、間違いなく守りを固めてくる。実際に15日に行なわれたカンボジアの公開練習は、ハーフコートでの守備戦術の確認に時間が割かれていた。9月の前回対戦時同様の5-4-1を敷き、サイドからのクロスを弾き返し、前線へロングボールを送り、カウンターからゴールを狙う。ただ、いずれの局面でも精度は高くなかった。決して舐めているわけではないが、日本にとっては問題のない相手。むしろ考慮すべきは、外的要因だ。
会場となるプノンペンのオリンピック・スタジアムは、普段は一般開放されている大きな広場の一角に当たる。スタジアム付近では老若男女が暗くなるまでボールを蹴り続け、周囲からは正体不明の陽気な音楽が流れる。まさにアウェー。比較的最近に新設されたというロッカールームには、水しか流れないシャワーが設置されている。
試合球は、チーム関係者が「見たことがない」と語る青いボール。「普段使っているものより重い」と口を揃える日本の選手は、多少なりとも違和感を覚えているようだ。
さらに、グラウンドは、黒いゴムチップが大量にまかれた人工芝だ。本田は「僕はプロになるまで6年間も人工芝でやったので、あんまり違和感がない。良いほうの芝の種類だと思う」と語るなど、さほど問題視していないようだが、それは攻撃での話。
吉田は「(水で)濡らすと変わってくると思いますけど、かなり乾燥しているんでボールも走らないですし、そこが一番難しい」とややナーバスで、GKの西川も「グラウンダーやバウンドしたボールが、素直に転がってこない」と最大限の注意を払う。
また、身体に負担がかかる人工芝のグラウンドでは、筋肉系の怪我のリスクも付きまとう。シンガポール戦で右太腿を打撲し、いまだ練習ができていない金崎のようなケースは、なんとしても避けたいところだ。
取材・文:増山直樹(サッカーダイジェスト編集部)