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世代交代の意味――高齢化する日本代表に必要なのはオーウェン、ハメスのような新星か、さらなる成熟度か?

カテゴリ:日本代表

加部 究

2015年11月06日

一時代を築いた中心選手たちは伝説となる一方で……。

2010年の南アフリカW杯で優勝したスペインは、2年後のEUROでも連覇を果たしたが、14年のブラジルW杯ではあえなくグループリーグ敗退。代表チームが黄金時代を継続するのは至難の業だ。(C) Getty Images

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 ただしラッキーボーイは欲しいが、チーム全体を考えれば、勢い以上に成熟度も必要だ。ブラジル大会のドイツは、平均25.8歳と異例に若いチーム(大会5番目)で優勝を飾ったが、これは2000年以降の育成改革の成果で、やはり歴史を振り返れば27~28歳をベースにしたチームがチャンピオンに近い。また当然ながら、問われるのは年齢より質で、経験値の高いチームの中に世界を驚かせるような切り札を取り込めれば、それに越したことはない。
 
 世界のサッカーシーンを俯瞰しても、代表チームが黄金時代を継続するのは至難の業だ。ワールドカップの連覇は2度(1934,38年のイタリアと、1958.62年のブラジル)だけだし、世界と欧州を連続して制したフランスやスペインも、次のワールドカップではグループリーグで散った。
 
 20世紀後半のフランスは、78年アルゼンチン大会からミッシェル・プラティニを軸とするチームで3つのワールドカップを戦った。残念ながらピークは84年のEUROになり、この大会を挟んだ2度のワールドカップは準決勝で敗れたわけだが、こうして大きな波を作った後は、90年から2大会連続して本大会出場を逃している。
 
 どんな国でも栄光を築けば、その分だけ中心選手たちは伝説となり、代謝に踏み切り難くなる。もし日本が外国人監督を雇う利点があるとすれば、比較的実績を度外視してでも独自の視点で能力を見極められる可能性が高いことなのかもしれない。
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