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ブラジルはなぜクロアチアに敗れたのか。母国記者が怒りの糾弾「無責任で戦い方を知らない」「ネイマールは本物のリーダーになれない」【W杯】

カテゴリ:国際大会

リカルド・セティオン

2022年12月12日

いったん逆境になると一気に崩れてしまう

試合後にはすぐその場を立ち去ったチッチ監督。(C)Getty Images

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 PK戦も無責任さが見られた。なぜ成功率が高いネイマールが最初に蹴らなかったのか。それはネイマール自身が5人目を望んだからだった。最後のキッカー、自分のシュートで勝利が決まり、皆が走り寄り祝福される。そんな筋書きを勝手に描いていたのだろう。

 チッチはネイマールの言いなり、さらに悪いことに21歳のロドリゴを最初に蹴らせた。いくらレアル・マドリーのホープとはいえ、W杯のプレッシャーは別物だ。そして、最初のキッカーの失敗はそのあとのチームのメンタルに大きく関わる。例えばアルゼンチンは、オランダ戦でリオネル・メッシが最初に蹴っている。

 試合後のチッチ監督の行動も無責任極まりなかった。選手が皆ピッチに崩れ落ちるなか、さっさと一人ロッカールームに帰ってしまった。まるで他に大事な用事があるかのように。世界でそんな振る舞いをする監督がどこにいるだろう。例えば、同じくクロアチアとのPK戦に敗れた日本の森保一監督は、選手一人ひとりに感謝して回り、その後少なくとも3か所のサポーターのところに行き深々と頭を下げていた。逃げたチッチと森保監督、どっちがプロの振る舞いかはわかるだろう。
 
 もう一つのブラジルの敗因は、感情に振り回されることだ。これは以前からずっと言っていることだが、ブラジル人は順風で気持ちがよいと、サンバのようなジョゴ・ボニートを見せるが、しかしいったん逆境になると一気に崩れてしまう。

 ハイとローを行ったり来たりする感情のジェットコースターで、バランスの取れた状態がない。その最たる例が2014年のW杯で、ドイツ1-7で敗れたミネイロンの悲劇だろう。途中で気持ちが切れて、大量得点を許してしまった。

 今回の負けもそれに似ている。クロアチアに同点にされた途端、ブラジルはまだ五分五分であるにもかかわらずまるで負けたような空気になってしまった。PK戦となった時、中盤に集まるクロアチアの選手はみな闘志をみなぎらせていた。モチベーションはマックスだった。一方、ブラジルは足を引きずって下を向き、感情的にズタズタだった。もうこの時点で負けていたようなものだ。

 ブラジルは今大会で約480分をプレーしたが、良いプレーが見られたのはその内の韓国戦の30分とセルビア戦の30分、計60分ぐらいであった。それではW杯で勝てるわけがない。
 
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