スタンドでも路上でもパイエの讃歌を合唱。
10月24日、ホームにチェルシーを迎えた一戦(2-1)も例外ではなかった。マン・オブ・ザ・マッチを選ぶとすれば、中盤で絶妙な駆け引きを見せたボランチのシェイク・クヤテだし、決勝点を決めたのは長期欠場から待望の復帰を遂げた大砲のアンディ・キャロルだった。
しかし、ファンが最も頻繁に讃えたのは2列目左サイドのパイエだった。得意のFKで相手GKにセーブを強いると、その直後のCKで先制点を呼び込んだ。また、MFマヌエル・ランシーニが仮にシュートを枠内に飛ばしていれば、相手が44分に退場者を出す前にパイエが追加点を演出していたはずだった。
胸トラップ後に浮き球を使って華麗にマーカーを振り切り、ボレーで狙った左サイドからのシュートはコースを大きく外れて相手スローインになったが、それでも観衆から拍手喝采を浴びた。
ファンは試合中のスタンドでも、試合後の路上でもパイエの讃歌を合唱していた。ジダンとの比較の前には「(パイエの良さを)わかっちゃいないだろうが」という前置きがある。しかし、実際には他チームのファンも認識済みだ。ウェストハムに現われた新たなチャンスメーカー兼ムードメーカーの魅力と実力を――。
文:山中忍
【著者プロフィール】
山中忍/1966年生まれ、青山学院大学卒。94年渡欧。イングランドのサッカー文化に魅せられ、ライター&通訳・翻訳家として、プレミアリーグとイングランド代表から下部リーグとユースまで、本場のサッカーシーンを追う。西ロンドン在住で、ファンでもあるチェルシーの事情に明るい。
しかし、ファンが最も頻繁に讃えたのは2列目左サイドのパイエだった。得意のFKで相手GKにセーブを強いると、その直後のCKで先制点を呼び込んだ。また、MFマヌエル・ランシーニが仮にシュートを枠内に飛ばしていれば、相手が44分に退場者を出す前にパイエが追加点を演出していたはずだった。
胸トラップ後に浮き球を使って華麗にマーカーを振り切り、ボレーで狙った左サイドからのシュートはコースを大きく外れて相手スローインになったが、それでも観衆から拍手喝采を浴びた。
ファンは試合中のスタンドでも、試合後の路上でもパイエの讃歌を合唱していた。ジダンとの比較の前には「(パイエの良さを)わかっちゃいないだろうが」という前置きがある。しかし、実際には他チームのファンも認識済みだ。ウェストハムに現われた新たなチャンスメーカー兼ムードメーカーの魅力と実力を――。
文:山中忍
【著者プロフィール】
山中忍/1966年生まれ、青山学院大学卒。94年渡欧。イングランドのサッカー文化に魅せられ、ライター&通訳・翻訳家として、プレミアリーグとイングランド代表から下部リーグとユースまで、本場のサッカーシーンを追う。西ロンドン在住で、ファンでもあるチェルシーの事情に明るい。