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日本代表 26の肖像/南野拓実|守備面を考えれば先発の可能性は十分にある。前10番も「頑張ってほしい」とエール【W杯】

カテゴリ:日本代表

元川悦子

2022年11月23日

鎌田と並べば連動性が生まれる

17日のカナダ戦はトップ下でスタメン出場。決定的な仕事はできなかったが、攻守両面で精力的にプレーした。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 それでも代表では試合に出続け、2021年9月からスタートした最終予選にもコンスタントに出場。けれども、日本が序盤3戦2敗の崖っぷちに立たされ、10月のオーストラリア戦から4-3-3の布陣にシフトすると、南野が孤立する場面が増え、ますます得点から遠ざかってしまう。

 縦関係の長友佑都(FC東京)と深刻そうに話し込む姿も見られ、「左だとゴールへの迫力が出せない」と本人も苦悩していた。

 さらに、11月のオマーン戦で鮮烈なデビューを飾った三笘薫(ブライトン)がインパクトを残すと、「三笘を使うべき」という声が急上昇。立場が厳しくなっていく。その後の鎌田のブレイクもあり、今年の9月シリーズでは控え組のトップ下としてエクアドル戦に出るに至ったのである。

 とはいえ、本番で南野がサブに甘んじると決まったわけではない。9月のアメリカ戦で、左サイドで出た久保建英(R・ソシエダ)の状態が不透明で、ドイツやスペインの強度に耐えられるか未知数だからだ。
 
 三笘や相馬勇紀(名古屋)もいるが、やはり守備力を考えると、南野という選択肢がないとは言い切れない。トップ下の鎌田と並べば、お互いがポジションを入れ替えながらゴールに迫ることも可能。まだまだ南野にはチャンスがあるのだ。

 4年前のロシアW杯直前では、「10番」を背負う香川真司(シント=トロイデン)が怪我から復活。本番で本領を発揮した。「拓実には頑張ってほしい」と、その先輩もエールを送る。

“新10番”南野は逆襲を果たせるのか。期待を込めて動向を見守りたい。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

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