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【総体】準決勝で散った“タレント軍団”昌平。前日の大怪我で松葉杖姿の主将は号泣「あの時、あんな怪我をしなければ…」

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2022年07月30日

藤島監督は復帰後のグレードアップを期待

津久井は表彰式で松葉杖をつきながら賞状を受け取った。写真:松尾祐希

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 表彰式ではチームを代表し、賞状を受け取るために登壇。涙を拭いながら、夏の大舞台で残した結果の証を受け取った。

 だが、本音を言えば、やっぱり悔しさが残る。試合後に取材エリアに現われると、涙が止まらず、悔しさを押し殺しながら言葉を紡いだ。

「勝ちたかったです…。帝京には(U-18高円宮杯プリンスリーグ関東で)3−0で勝っていたのに、この大舞台で負けてしまって悔しい。キャプテンなのに試合に出られないなか、勝てればいいなと思ったけど、負けるとすごく悔しくて」

 高校生活最後の夏に負った大怪我。「あの時、あんな怪我をしなければ良かったと思ってしまう」。誰が悪いわけでもないが、自身を責めた言葉は嘘偽りない本心で悔しさが残る。
 
 試合後に仲間から「ごめん」と声を掛けられたが、きちんと返してしまえば涙が溢れそうで言葉に詰まってしまったのもそのためだ。

 今後のサッカー人生にも影響しかねない大怪我を負ってしまった津久井。だが、ここで終わりではない。藤島監督も期待を込めて、津久井にメッセージを送る。

「この大会では素晴らしいパフォーマンスを見せていたので、本人が一番悔しいはず。次に切り替えていくのが、次の成長につながる。ここからグレードアップできる選手なので楽しみにしています」

 誰もが津久井の復帰を待ち望んでいる。誰もが味わえない経験を乗り越えれば、精神的にも肉体的にも逞しくなって帰ってこられるはず。人生には良いことも悪いこともあるが、全て経験となって自分に還元される。今は苦しい時だが、壁を乗り越えた先にはきっと見たことない景色が広がっているはずだ。

取材・文●松尾祐希(フリーライター)

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