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【総体】準決勝で散った“タレント軍団”昌平。前日の大怪我で松葉杖姿の主将は号泣「あの時、あんな怪我をしなければ…」

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2022年07月30日

入院した翌日にベンチ入り

津久井は負傷するまで守備の大黒柱としてチームを牽引した。写真:松尾祐希

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[インターハイ準決勝]帝京1-0昌平/7月29日(金)/鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアム

 ベンチから懸命に仲間を鼓舞し、声を枯らしながら想いを伝えた。しかし――。その想いは届かず、高校最後の夏は幕を閉じた。

 7月29日に行なわれたインターハイの準決勝。4大会ぶりにベスト4に進出した昌平(埼玉)は帝京(東京)に0−1で敗れ、初の決勝進出は果たせなかった。試合後に行われた3位の表彰式。選手たちはがっくりと肩を落とし、一様に茫然自失とした表情で鳴門の空を見上げていた。

 その中で誰よりも悔しさを噛み締め、自責の念に駆られていた選手がいる。キャプテンのDF津久井佳祐(3年)だ。

 タレント軍団をまとめる主将は準々決勝まで全試合に先発出場し、守備の大黒柱として正確なフィードと身体を張った守備でチームの勝利に貢献してきた。しかし、28日に行なわれた大津との準々決勝で、前半15分過ぎに敵陣でのCKで競り合いにいくと、密集した状態だった影響で着地に失敗してしまう。
 
 その瞬間にただことではないと察知し、味方だけではなく、相手選手も担架を求めた。そのまま津久井は試合中に病院へ搬送。ファーストオピニオンでは右足首の脱臼と外側の靭帯断裂内側の靭帯損傷と診断され、今大会中はもちろん今季中の復帰も見通せるか分からないほどの大怪我を負った。

 だが、津久井は気持ちを切らさず、仲間のために何ができるかを考えた。昨晩はチームから離れ、入院を余儀なくされていたが、準決勝では試合に出場できない状況でもベンチに入ることを決断した。

「今日はキックオフするギリギリのタイミングで会場に着いたけど、メンバーに入って、チームを鼓舞する役割をやってくれた。僕から何かを言えという話はしていなくて、佳祐自身が何をできるかを考えてやってくれたんです」

 藤島崇之監督がそう振り返る通り、誰に言われたわけでもなく、自然とチームのために戦う姿勢を見せた。

 実際に試合中は松葉杖をつきながら、仲間に声を掛け続け、鼓舞する姿勢を崩さない。そうしたキャプテンの振る舞いは仲間にも伝わっており、主力のひとりであるMF荒井悠汰(3年/FC東京入団内定)も試合後に「昨日、佳祐が怪我をしてしまった。その想いを背負っていたので優勝したかったです」と唇を噛んだ。
 
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