森保監督もワクワクしているはず。今や野津田岳人は世界基準の強度を備えたプレーヤーに

カテゴリ:日本代表

元川悦子

2022年07月23日

プレーヤーとしての幅の広さを実証してほしい

今季の広島ではボランチやアンカーで奮闘。スキッベ監督のサッカーは「やっていて楽しい」と充実感を漂わせる。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 昨季に得た自信と経験によって、広島に復帰した今季は、ミヒャエル・スキッベ監督のもと、大きく才能を開花させた印象だ。ダブルボランチ、時にはアンカーを担うこともあるが、「チームとして常にアグレッシブに、主導権を握りながら戦うところが自分自身のプレースタイルに合っている。やっていて楽しい」と嬉しそうにコメント。稀代のレフティの実力を存分に発揮できる環境がようやく整ったのは確かだ。

 長年、トップ下や2列目を主戦場にしてきただけに、守備面はやや不安視される部分もあった。が、「甲府でスタートで出るようになって、守備のポジショニングやゲーム全体の流れを読むことがすごく大事だなと感じました。守備のバランスを見たり、帰る場所、行くところ、行かないところをコントロールすることを映像で説明されて、自然にできるようになるまで言ってもらったのが大きかった」と本人は確固たる進化を感じている。

 実際、それができなければ、ドイツ代表やギリシャ代表に携わったスキッベ監督が重要な役割を託すわけがない。今の野津田は世界基準の強度を備えたプレーヤーだというお墨付きを与えられていると言っても過言ではないのだ。

 森保監督も自身が直々に指導していた頃とは比べ物にならないほど、タフで逞しくなった野津田に心ときめかせているはず。中国戦は香港戦と同じ4-2-3-1、最終予選からのベースだった4-3-3のいずれかを選択するだろうが、どちらにしても野津田は問題なくこなしてくれるだろう。
 
 前者の場合は誰と組むかも重要になってくる。ボール奪取力と推進力のある橋本拳人(ウエスカ)がパートナーであれば、より攻撃センスを発揮しやすくなるかもしれない。野津田がやや後方に構えてワイドに配球し、橋本は前目でプレスに行き、奪ったら縦に出ていき、森島や満田が絡むような形が出せれば、日本の攻撃は活性化しそうだ。広島勢だけで組む逆三角形の中盤も計算はできるが、あえて今回は前者を試してほしい。野津田にはプレーヤーとしての幅の広さを実証してもらいたいものである。

 遠藤航(シュツットガルト)ら欧州組がひしめく中盤で、E-1からカタールW杯行きを射止めるのは至難の技ではあるが、野津田の輝ける才能を持ってすれば不可能ではない。メンタル的な脆さを克服し、人間的にも成熟した今、彼は本物のA代表になるべく、中国、韓国戦を駆け抜けていくに違いない。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

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