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雌伏の時を経て、パワーアップした流経大柏GKデューフ・エマニエル凛太朗。「選手権は必ず千葉を制して、全国制覇したい」

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2022年06月30日

「パンチングの威力が増し、伸びのあるセービングができるようになった」

プレミアEASTの前橋育英戦で4か月ぶりの実戦復帰。1-0の完封勝利に貢献した。写真:安藤隆人

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 ちょうど日体柏戦の直前に復帰したばかりだった。悔しさを胸に試合出場へ向けて練習のギアを上げたデューフに、伊佐孝徳GKコーチから声がかかった。

「前橋育英戦、行くぞ」

 公式戦は昨年12月29日の選手権1回戦の近大和歌山戦、実戦では2月20日のU-17高校選抜合宿最終日に行なわれた桐蔭横浜大とのトレーニングマッチ以来の試合出場。不安もあったが、「準備をしっかりして、無理にできないことをするのではなく、コーチングなどの今自分のできることを精一杯出し切ろう」と決意が固まった。

 前橋育英戦の前日に取材に行き、レギュラー組で練習していた彼に声をかけると、「緊張はしていません。もう楽しみで仕方がないんですよ」と笑顔を見せた。不安よりも自分がピッチに立って仲間を鼓舞できる状況が巡ってきたことに喜びを見出していた。

「相手は間違いなく全国トップクラスの実力を持つ前橋育英。ゼロで抑えることができれば、チームも一気に上向きになる。やってやろうという気持ちのほうが大きかった」
 
 この言葉通り、前橋育英戦では大きな存在感を放った。体重が6キロ増え、腕力も増したデューフは、圧倒的なハイボールの強さを見せつけると、終盤に差し掛かるとチームを鼓舞する声を発し続けて、1点のリードを守るチームを力強く支えた。

 後半アディショナルタイムの前橋育英の猛攻も勇気ある飛び出しで跳ね返すと、チームに4月16日の第3節・横浜F・マリノスユース戦以来となる7試合ぶりの勝点3を掴み取った。

「まだまだですが、怪我する前に比べて、パンチングの威力が増したし、伸びのあるセービングができるようになったので、そこは大きな手応えを感じています。ただ、今は自分の進路とか考えたい時期なのですが、それよりも『自分が、自分が』にはならないで、下級生のためにもプレミア残留は絶対にしないといけないと思っています。当然、インターハイ予選で地獄を見た分、選手権は僕らが必ず千葉を制して、そのまま全国制覇したい。ここから一丸となって這い上がって、最後は日本で一番良い思いをしたい」

 半年でフィジカル的にも、精神的にも大きく成長した頼れる守護神デューフ・エマニエル凛太朗。名門の巻き返しの狼煙は、まさにこの男から上げられた。

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)

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