「馬主が自分の馬を信じなかったら、誰がその馬の馬券を買うんだ？」と、ある人が期待を裏切るチームのサポーター、ファンに向けてコメントしたのを思い出した。

　選手を信じて、スタッフを信頼すること。信じられるまで、信頼関係が出来るまで、本番のカタール・ワールドカップまで大事な時間はあっという間に経っていく。

　これは他人事ではなく、僕にとっても同じことなのである。
 

　カテゴリーもレベルも日本代表とは違うが、チームをつくり上げていくという仕事の内容としては同じことをやっていかなければならない。それがサッカーの現場の仕事なのである。

　三笘は日本代表にも慣れて魅力あるプレーを見せるようになっている。伊東と前田大然は入った直後からスプリントで差を見せつけて、得点に結びつけた。

　遠藤も安定していた。堂安と久保は若さを感じるが、サッカーのインテリジェンスは感じる。

　日本代表の選手層は間違いなく厚みを増している。突出した強いカリスマと個性、個人の力（パーソナリティー）には少し物足りなさは感じるが、世界と闘える可能性というものが出てきているのかもしれない。

　それを証明するために、次のチュニジア戦をまた日本らしさを魅せてほしい。

　ワールドカップイヤー。代表戦と並行してエンジェルスの大谷翔平が投げて打って連敗を止めた。世界で闘う二刀流の野球人は凄いことをやり遂げている。

　日本のサッカーにも、世界に通用する選手が現われないといけない。

　比較が野球の大谷だとイメージがつきづらいが、メッシやクリロナ、ペレやマラドーナと肩を並べる選手は出ていない。

　良い試合をやって反省して次の試合の準備をしていく。あのブラジル代表でさえ、ワールドカップで優勝するのは難しい。

　日本代表がベスト８に入るのも難しい。しかし、ブラジル代表でさえワールドカップ優勝が簡単ではないということは、日本がベスト8に入る可能性もあるということでもある。

　今日の試合は楽しかった。それでもブラジル代表の前ではこのサッカーは出来ない。上には上が存在する。

　このあとも、日本代表を応援していく！！

2022年６月11日
三浦泰年