【広島】金字塔へカウントダウン再び。エース佐藤を突き動かすエネルギーの“源”とは?

カテゴリ:Jリーグ

小田智史(サッカーダイジェスト)

2015年08月30日

「チームが勝つためになにができるか。そのなかでゴールも伸ばせていければいい」(佐藤)

「記録に注目してもらえるのはありがたいけど、今、僕らは優勝争いの真っ只中にいるので」と、佐藤(11番)はチームの勝利のために自分はなにができるかをとことん追求している。 写真:徳原隆元

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 この日のゴールで今季11点目となり、得点ランキングの5位タイに浮上したが、トップ10内の他の選手に比べて、佐藤のシュート数は極端に少ない。今季の平均出場時間が64.7分と他の選手の7割程度なのを差し引いても、1位・宇佐美貴史の87本や2位・大久保嘉人の76本に対し、佐藤はその半分以下の30本。それでいて、シュート成功率は彼らの倍近い36.6パーセントを記録しており、いかに少ないチャンスを効率良くものにしているかが分かる。
 
 森保監督は「寿人は多くの人の期待を背負っていて、重圧がかかっている」と佐藤が現在置かれている状況を代弁するが、もっとも、彼にとっては自身のゴールよりもチームの勝利のほうがプライオリティは高い。「J1通算最多得点の行方に注目してもらえるのは幸せなこと」「期待されるのは嫌じゃない」と言いつつも、第2ステージと年間勝点で首位を取ることがなによりも最優先だ。
 
「今、僕らは優勝争いの真っ只中にいる。得点も大事だけど、チームが勝つためになにができるか。(名古屋戦では)得点以外の部分でも良い攻撃ができたし、コンビネーションの質はこれがひとつの基準になる。それを追求していくなかで、自分のゴールも伸ばせていければいい。(記録にしても)越えるだけでなく、まだその先があるので」
 
 胸に3つ目の星を――。誰よりも強くそう願い、チームの勝利のために全身全霊を注ぐ背番号11。その姿をきっと見ているであろうサッカーの神様が、J1・J2通算200得点、前人未到の12年連続ふた桁得点に続く金字塔の“ご褒美”を与える日が、9月12日に行なわれる次節の山形戦で訪れても不思議はないだろう。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)
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