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食野亮太郎の“弟・壮磨”が貫く信念。海外で奮闘中の兄を意識せず「常に矢印を自分に向けて」邁進【インタビュー】

カテゴリ:大学

安藤隆人

2022年05月13日

「兄を含め周りどうこうとは考えていません」

真っすぐな受け答えで自身の考えを伝える。紡がれた言葉に、芯の強さと目標へと突き進む信念が滲み出る。写真:京都産業大アスレチック提供

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 大学サッカーで成長を遂げている食野に、あえてこのタイミングで「兄と比べて自分は遠回りをしている感覚はありますか?」とストレートに聞いてみた。すると、彼ははっきりとこう口にした。

「まったくないです。なぜかというと、もちろん兄のようにトップに昇格して1年目から試合に出るのが理想でしたが、高3の僕にそのような実力があったかと言われると、正直厳しかったと思います。もちろん悔しさはありましたが、すぐに大学サッカーでしっかりと自分を鍛えようと思った。4年間を積み重ねてプロになった時に、1年目からどう活躍できるかが重要で、その自分になることが目標なので、兄を含め周りどうこうとは考えていません」

 胸がすくような答だった。本人にとっては気分の良い質問ではなかったかもしれない。だが、食野は嫌な顔一つせず真っすぐに受け答えをしてくれた。ここから紡がれた言葉は、芯の強さと目標へと突き進む信念が滲み出るものだった。

「僕は、兄だからとか、基本的に他人を意識しません。これは性格なんですかね。人がどうよりも自分がどうかが大事だと思っていて、自分がきちんとやることをやれば誰かは見てくれるし、結果もついてくると思うんです。常に人に矢印を向けないで自分に向けたいですね」
 
 だからこそ、トップ昇格が叶わなくても、すぐに次の道に目を向けることができた。数ある大学の中で、当時1部リーグで苦戦を強いられていた京産大を選んだのも、1年生の時から試合に出たいという気持ちと、京産大の在籍メンバーやサッカーを見て、「自分が入ってからの2年後、3年後には絶対に今以上に良くなっていると思ったから」と、今ではなく先を見据えていたからであった。

 さらに兄やG大阪ユースの同期、先輩や後輩の姿を見て、プロの世界で生きていくことの大変さを目の当たりにしていることも大きかった。

「物事は思い通りに行かないのは当たり前やし、兄だけではなくどの選手を見てもそうだなと思う。やっぱり自分が思い描いた通りに行く人生を過ごしている人ってほんの一握りやと思うし、人生ってそんなもんやと思っています。兄貴と僕は違って、楽観的なので、反面教師にする時もあれば、応援する時もある。でも最終的には自分のことは自分次第なんです」
 
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