「早く出たいなって思いながら、同い年の選手の試合を見ていた」
昨夏のインターハイで尚志は初戦敗退と、チェイスはチームを勝たせられなかったが、秋にもう一度海外でプレーする機会を得た。シュツットガルトへの練習参加だ。2週間の練習参加を経て、評価を獲得した。
その後は日本に戻り、10月下旬にはU-22日本代表の一員としてもプレーしながら卒業後の進路を熟考した。しかし、周りの選手たちが続々と行き先を決めていくなかで、肝心の進路が決まらない。2回戦でPK負けを喫した最後の高校サッカー選手権が終わってからも、正式なリリースはなされなかった。
だからこそ、直近の3か月間は難しい時期だったと言える。所属チームが決まっていなかったチェイスは福島で調整を続けながら、さまざまなカテゴリーの代表活動に参加。その一方で、代表や高校年代で鎬を削った仲間たちが続々とプロの世界で新たなスタートを切っていた。
U-21日本代表でチームメイトだった松木玖生(青森山田→FC東京)は、J1の舞台で開幕からレギュラーとして活躍。同じく代表でともに戦った甲田英將(名古屋U-18→名古屋)や中村仁郎(G大阪U-18→G大阪)もプロとして出場機会を増やしていた。
その後は日本に戻り、10月下旬にはU-22日本代表の一員としてもプレーしながら卒業後の進路を熟考した。しかし、周りの選手たちが続々と行き先を決めていくなかで、肝心の進路が決まらない。2回戦でPK負けを喫した最後の高校サッカー選手権が終わってからも、正式なリリースはなされなかった。
だからこそ、直近の3か月間は難しい時期だったと言える。所属チームが決まっていなかったチェイスは福島で調整を続けながら、さまざまなカテゴリーの代表活動に参加。その一方で、代表や高校年代で鎬を削った仲間たちが続々とプロの世界で新たなスタートを切っていた。
U-21日本代表でチームメイトだった松木玖生(青森山田→FC東京)は、J1の舞台で開幕からレギュラーとして活躍。同じく代表でともに戦った甲田英將(名古屋U-18→名古屋)や中村仁郎(G大阪U-18→G大阪)もプロとして出場機会を増やしていた。
だが、自身は流浪の身で、代表や選抜チームに行っても所属クラブは尚志のまま。選手権が終わったあとの1月、サポートメンバーとしてA代表候補の活動に参加して大いに刺激を受けたが、U-19日本代表でプレーしたときも高校選抜でキャプテンとして奮闘していたときも、心の中でモヤモヤが晴れなかった。
「早く出たいなって思いながら、同い年の選手の試合を見ていた。だけど、自分はまだ試合に出られていない」
いつかは決まるだろうと心の中では思っていたものの、同級生の活躍に、はやる気持ちは隠せない。焦りと高ぶる感情とが交差するなかで、3月17日にU-21日本代表のドバイ遠征(ドバイカップU-23)のメンバーに選出された。
久々に巡ってきた一つ上のステージで戦う機会。日の丸を背負って初めて戦う海外遠征でモチベーションは高かった。大会中に迎えた18歳の誕生日に話を訊いた際は笑顔に溢れ、表情はどことなく晴れやか。決して口にはしないが、進路がある程度固まったからこそ心に余裕が生まれていたのかも知れない。そうした気持ちの変化は試合にも表われる。
ドバイカップU-23で1、2戦目は出番がなかったが、迎えたサウジアラビアとの優勝決定戦で先発出場の機会を得ると、最初は硬さも見られたが、時間を追うごとに安定したプレーを見せる。場慣れしたからでもあるが、試合開始早々にミスをしたビルドアップでも堅実に繋ぎ、空中戦や対人プレーでも強みを発揮した。
U-21代表の大岩剛監督も「最後はちょっと頼りにしていた」と言うほど、試合中に大きな変化を見せていた。チームも1−0で勝利。チェイスにとって初めての海外遠征は、優勝という最高の結果で終わり、自身にとってもドイツでプレーするうえで自信を深める大会となった。
「早く出たいなって思いながら、同い年の選手の試合を見ていた。だけど、自分はまだ試合に出られていない」
いつかは決まるだろうと心の中では思っていたものの、同級生の活躍に、はやる気持ちは隠せない。焦りと高ぶる感情とが交差するなかで、3月17日にU-21日本代表のドバイ遠征(ドバイカップU-23)のメンバーに選出された。
久々に巡ってきた一つ上のステージで戦う機会。日の丸を背負って初めて戦う海外遠征でモチベーションは高かった。大会中に迎えた18歳の誕生日に話を訊いた際は笑顔に溢れ、表情はどことなく晴れやか。決して口にはしないが、進路がある程度固まったからこそ心に余裕が生まれていたのかも知れない。そうした気持ちの変化は試合にも表われる。
ドバイカップU-23で1、2戦目は出番がなかったが、迎えたサウジアラビアとの優勝決定戦で先発出場の機会を得ると、最初は硬さも見られたが、時間を追うごとに安定したプレーを見せる。場慣れしたからでもあるが、試合開始早々にミスをしたビルドアップでも堅実に繋ぎ、空中戦や対人プレーでも強みを発揮した。
U-21代表の大岩剛監督も「最後はちょっと頼りにしていた」と言うほど、試合中に大きな変化を見せていた。チームも1−0で勝利。チェイスにとって初めての海外遠征は、優勝という最高の結果で終わり、自身にとってもドイツでプレーするうえで自信を深める大会となった。